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メッツGMが越権行為か。自宅でテレビ観戦中の試合中の投手交代を監督に指示、米メディアも批判的論調

2019/06/27

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GMの仕事領域はどこまで?

 6月1日にアリゾナで行われたニューヨーク・メッツ対アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦の試合中、自宅でテレビ観戦中だったメッツのブロディ・バンワゲネンGMが臀部にけいれんを起こしたジェイコブ・デグロムを降板させるよう、ミッキー・キャラウェイ監督に指示を出していたと、地元紙『ニューヨーク・ポスト』や『ESPN』など複数のメディアが報じた。
 
 その日のデグロムは6回2/3イニングで89球を投げ、1失点5被安打7奪三振の好投を続けていた。試合は4-1でメッツがリードしていた。デグロム自身によれば、けいれんはごく軽度であったとし、その場で続投を強くアピールした。それにもかかわらず、降板させられたことに、試合後も不満を明らかにしていた。メッツはその後のイニングで同点に追いつかれ、延長戦の末に敗れている。
 
 近年のメジャーリーグではGMの役割は重要さを増し、チームの勝敗を大きく左右する要因となっている。チームの総合力を分析し、予算と戦力のバランスを取りつつ、スカウトやトレードを統括し、長期的視野に基づいた選手の起用法を決定するのがGMの仕事だ。時には先発ラインアップにも指示を出すこともあるとされる。
 
 だが、試合中の作戦や選手交代はチーム監督の領域であるとするのが普通で、報道が事実ならバンワゲネンGMが取ったとされる言動は明らかな越権行為と言える。

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