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カブス・ダルビッシュ「前進していける」悪夢一掃の好投 抜群制球&通算35度目の2桁奪三振

2019/06/16

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古巣ドジャース相手に7回1失点、指揮官も称賛

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手が15日(日本時間16日)、敵地ドジャー・スタジアムでのロサンゼルス・ドジャース戦に先発登板し、7回1失点、10奪三振と好投した。
 
 ダルビッシュにとっては、ドジャースに在籍していた2017年のワールドシリーズ第7戦以来となるドジャー・スタジアムでの登板。当時は先発で2回途中5失点とKOされたが、この日は悪夢を振り払う圧巻の投球を見せた。
 
 ダルビッシュは3回までテンポ良く無失点に抑えると、4回に先頭のアレックス・バデューゴ外野手にソロ本塁打を浴び先制を許したものの、5回以降は3イニング連続3者凡退に抑えて4回2アウト目から11者連続アウトを記録した。
 
 この日のダルビッシュは速球、スライダーやカーブといった変化球がともに制球良く、7回109球(ストライク68球)を投げ被安打2、与四球1、奪三振10、失点1の内容で防御率4.65としている。ダルビッシュの2桁奪三振は5月15日(同16日)以来今季2度目で通算35度目だ。
 
 ダルビッシュの好投に報いたいカブスは、0-1と1点を追う9回に無死一塁から3番のアンソニー・リゾー内野手が、ドジャースのクローザーであるケンリー・ジャンセン投手から起死回生の逆転2ラン本塁打で試合をひっくり返し2-1で勝利。この一発によってダルビッシュの負けが消え、球団記録を更新する9試合連続で勝ち負けつかない珍記録となった。
 
 米公式サイト『MLB.com』によると、ダルビッシュは試合後「この試合は人生で本当に重要な一戦だった」と振り返り、「ここで良い投球をすることができて、(今後も)前進していけると思った」と“因縁の地”での好投を今後の投球に生かしていくことを誓っていた。
 
 また、カブスのジョー・マッドン監督も「彼はある種の“ハードル”を乗り越えなければならないことを知っている。そして彼がそれらに対処できたことを非常に嬉しく思う」と好投を称えている。
 
 ダルビッシュに勝ち星は付かなかったが、最後の最後でチームが勝利を拾えたのはダルビッシュの投球も大きな要因だろう。次回の登板でもこの日と同様の投球で今度こそ自身の勝ち星を付けたいところだ。

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