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エンゼルス・大谷翔平、復調のポイントは? 上がらない打球、初回の打率は0割台と低迷

2019/06/03

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データ上は昨季よりもボールの見極めはできている?

 ただ、ここまでの大谷の打席でのパフォーマンスは、昨シーズンと比べるとやや淡白に映るものの、個別のデータを拾うとそうではないことも分かる。
 
 同サイトによると、三振率は26.0%と昨シーズンの27.8%を下回っている。そして、ボールゾーンでのスイング率も27.4%とこちらも昨シーズンの32.3%を下回る一方で、ストライクゾーンでのスイング率は68.4%と昨シーズンの65.3%を上回っており、データ上は昨年より好球必打ができていることが分かる。ボールの見極めそのものは出来ている以上、あとは自分のスイングを取り戻すことだろう。
  
 また、今季は3番での固定出場となっているため、必然的に初回に第1打席が回ってくることになるが、ここでの打率が17打数1安打、打率.059となっており、スムーズにゲームに入っていけない要因になっていると思われる。この1週間も5打数ノーヒットという状況だ。オープン戦やマイナーでの試合を経ずに、いきなりのメジャー実戦復帰となり、ゲームに入る感覚にズレもあっただろうが、復帰して1カ月近くなっており、そろそろエンジンが温まった状態でゲームに入っていかないといけない時期に来ている。
 
 現地3日(月)~9日(日)にかけてのこの1週間は、大谷が浮上するためにも重要な試合が続く。まず3日にはシカゴへ飛び、シカゴ・カブスとのインターリーグが控える。そこではエース左腕ジョン・レスターが先発予定だ。そして、この試合後に本拠地ロサンゼルスへと戻り、アスレチックス、マリナーズと再び3連戦を行うことになる。
 
 2週続けての顔合わせということで多くの投手と再度対決するため、大谷がどこまで相手の研究を上回れるか試されるところだ。そして、9日(日)のゲームでは、1試合登板回避が予定されている菊池雄星の復帰も予想され、今度こそ花巻東対決が実現されるかもしれない。引き続き大谷の動向に注目が集まりそうだ。
 
 
高橋康光

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