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レイズ、3人目の「二刀流」が3Aで投手デビュー。2Aマッケイは打撃苦戦、際立つ大谷翔平の希少な才能

2019/05/23

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ブレンダン・マッケイ

 
 二刀流選手としては先輩格のマッケイは2Aで苦しんでいる。投手としての成績は申し分ない。今シーズンここまでに7試合に先発登板し、2勝0敗防御率1.51、35イニングで53奪三振を挙げる圧倒的な力量を見せている。ところが、打者としては23試合で打率.167と極度の不振に陥っている。とくに長打率が極端に低く(.192)、78打数13安打で二塁打が2本あるだけだ。
  
 マッケイは昨年も投手としては非凡な成績を残す一方、一塁手として出場した試合での打撃成績がいまひとつだった。今シーズンは指名打者(DH)として守備の負担をなくし、打撃に集中する狙いがあったのだが、今のところ思わしい結果が出ていない。
 
 むしろ、この致命的とも言える低成績で打撃が専門のDHとして起用され続けていることに、レイズ首脳陣のマッケイにかける期待が窺える。
 
 幸か不幸か、レイズの投手陣は現在のところチーム防御率が3.05とメジャー30チーム中トップの盤石な状態にあり、マッケイを投手として急いで昇格させる必要はない。かねてからの計画通りに二刀流を続けるには、やはり打者としての成長が不可欠だろう。
 

タナー・ドッドソン

 2年目のドッドソンはまずまずと言ったところか。1A+でここまでリリーフ投手として15イニングを投げ、防御率は4.02。外野手としての打撃成績は14試合で打率.250だ。4月の後半に故障者リスト入りをしたこともあって(5月3日に復帰)、今のところ出場試合数もさほど多くない。
 
 来シーズンからメジャーのベンチ入りロースターに登録される選手には「投手」と「野手」に加えて「二刀流(Two-Way Player)」の枠が当てはめられる。クローネンワース、マッケイ、ドッドソンの3人のうち、レイズのそのポジションを誰が得るのか(あるいは誰も得ないのか)、今のところは不透明だ。メジャーレベルで二刀流をこなすことの困難さ、ひいては大谷翔平選手という存在の希少さを、あらためて感じざるを得ない。
 
 
角谷剛

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