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カブス・ダルビッシュ有、4回1安打も97球を要する ローテ狙う2番手モンゴメリーは対照的な投球

2019/05/10

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 シカゴ・カブスのダルビッシュ有投手が9日(日本時間10日)、本拠地で行われたマイアミ・マーリンズ戦に先発登板。7三振を奪うなど、1安打1失点に抑えた一方、6四球と制球を乱し、4回でマウンドを降りた。試合は4-1で勝利している。
 
 米データサイト『スタットキャスト』によると、今季のダルビッシュは、前年までと比較するとカッターの割合が増加。その被打率は1割台で、ピッチングの生命線となっており、この日も要所で光った。
 
 ダルビッシュは初回、ミゲル・ロハス内野手とブライアン・アンダーソン外野手から、カッターで三振を奪い三者凡退に抑える。2点の援護をもらった2回も、先頭打者こそ歩かせたが、後続をカッターでカウントを稼ぎ、最後は得意の変化球で連続三振に仕留めてみせた。
 
 しかし、3回には再び先頭打者に四球で出塁を許すと、盗塁と暴投で1死三塁のピンチ。さらに、前の打席で三振を奪ったロハスとアンダーソンにも四球を与え、2死満塁と自らの首を絞めた。この回は、4番ニール・ウォーカー内野手をカッターで空振り三振に取って、なんとか切り抜ける。
 
 4回も2死までこぎつけたが、四球で出した走者を二塁に置いて8番ローゼル・ヘレラ外野手を迎えると、カウント1-1から投じたカッターを捉えられ、ライトへの適時打を許す。この一打がこの日初めて許した安打だった。
 
 ダルビッシュは追加点を許すことなくこの回を投げ切ったが、球数は既に97球。裏の攻撃で代打を送られ、無念の交代となった。一方で、2番手・マイク・モンゴメリー投手が5回から最終回まで、ダルビッシュとは対照的に71球で投げ切り、無失点で勝ち投手。先発ローテーション入りを狙う左腕の好投は、ダルビッシュの地位を危うくするかもしれない。
 
 この日のダルビッシュは、4回を投げ、被安打1、奪三振7、与四球6、失点1の成績で、防御率は5.40となった。最速は96.1マイル(約155キロ)。また、例年通り奪三振率が10.00を超えるなど、高い奪三振能力は健在だが、与四球率8.10は自身最低の数字で、制球力の改善が急務となっている。