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曲がらないスライダー、自己ワースト被安打10…それでも菊池雄星がメジャー初勝利を掴めた理由とは【雄星リポート第6戦】

シアトル・マリナーズの菊池雄星投手が20日(日本時間21日)、敵地でのエンゼルス戦に先発登板し、メジャー初勝利を挙げた。5回10安打4失点と苦しい投球だったにもかかわらず勝ち星を掴んだのには、菊池が続けてきた“姿勢”にある。

2019/04/21

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スライダーの不調で2巡目以降変化つけられず

  マリナーズの菊池雄星が敵地・アナハイムでのエンゼルス戦に登板し、5回を投げて10安打4失点でマウンドを降り、メジャー初勝利を挙げた。持ち味のスライダーがほとんど曲がらないなかで、3回裏にトラウトを3球三振に抑えるなど、苦心しながらの初勝利だった。
 
 試合はマリナーズが常に先手を取る展開だった。
  
 1回表に、ハニガー、ボーゲルバックがそれぞれソロ本塁打を放ち2点のリード。菊池は、そのリードを2回まではしっかり保ったものの、3回裏に、トラウトを3球三振に取った後から崩れ始める。2死からシモンズに内野安打で出塁を許すと、4番のプホルズに左翼線適時二塁打を浴びて1点献上。ここから試合は激しく動いた。
 
 4回表、マリナーズはブルース、ナルバエスの安打などで2死満塁の好機を作ると、9番のD. ゴードンが左翼線を破る2点適時打で追加点を奪った。
 
 3点のリードをもらった菊池だったが、4回裏は下位打線につかまって3本の安打を浴びて1失点。5回表にマリナーズのエンカーナシオンが特大の一発を放つも、菊池はその裏、ルクロイ、グッドウィンに適時打を浴びて2点を失った。
 
 5回を終えて5−4の打ち合い。
 
 菊池はメジャーに移籍して以降、最多となる10安打を浴びる苦しいピッチング。なんとか、勝利投手の権利だけは得ることができた。
 
 この日、菊池を苦しめたのは、スライダーがほとんど曲がらなかったことだ。
 
 前回や前々回は立ち上がりに失点する苦しい展開であっても、4回以降は、スライダーが冴えて、ストレートとカーブとうまく混ぜていた。3つの球種のコンビネーションでイニングを追うごとに調子を上げていけたのが、この数試合の投球だった。
 
 しかし、この日は、序盤からほとんどスライダーが曲がらなかった。
 
 1、2回は相手打線が菊池と対戦するのが初めてだったから、ストレートとカーブの緩急で抑えることができたが、イニングを追うごとに、アジャストされてきた。これまでのようにスライダーが切れれば、2回までの投球と変化を見せることができたのだが、空振りを取ることができないほどスライダーが苦しく、最後までピッチングを立て直すことができなかった要因だ。
 

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