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和田毅の次なる課題 今季初登板で好投も「指揮官から信頼を勝ち取らなくては」

カブスの和田が今季初先発を4回2/3、9奪三振2失点の好投で飾った。監督、正捕手らも称賛したが、勝ち投手の権利を持ちながら5回を投げ切れなかったことについて本人の口からは反省の声も上がった。

2015/05/22

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好投を続けることで首脳陣の信頼を得る

 好投を見せ、球数も69球とまだ余力を残しながらも、5回2死1、2塁の場面で降板となった和田。その理由について記事では次の2点が挙げられている。
 一つめは迎えたバッターがデレク・ノリスだったこと。左キラーの異名を持つノリスは今季対左投手に対しては打率.433と大きく打ちこんでおり、和田にとって分の良い相手とは言いがたい。そしてもう一つが昨年の傾向によるもの。昨年の和田は1巡目に関しては被打率.204と抑えているものの2巡目になると.255、3巡目は.360と回を追うごとに打ち込まれる傾向が出ていた。これらの2点を考慮したマッドン監督が早めの継投策を選んだのではないかということだ。

 マッドン監督は和田の投球、5回の決断について記事で以下のように語っている。

“He’d done his job,” Maddon said. “I’m more about the Cubs winning as opposed to any particular pitcher winning. You can let him go for one more third of an inning, maybe it works, maybe it doesn’t. I thought it was a great game for him to build off of.”
「彼は自分の仕事を果たしてくれた」とマッドンは語った。「私は個々の投手の勝利よりもカブスの勝利について考えている。和田をもう1/3イニング投げさせれば、もしかしたらそれは成功したかもしれないし、失敗したかもしれない。初登板としては和田にとって素晴らしい試合になったのではないかと考えているよ」

 和田の出来には満足しながらもまだ名将から信頼を得ているとは言いがたい状況に、和田自身も以下のように話している。

“Hopefully, the next time, they will let me pitch,” he said. “I’ll have to earn that respect.”
「次の登板の時は、彼らが(今日の5回のような場面で)投げさせてくれることを望みたい」と和田は言う。「そうしてもらえるだけの信頼を勝ち取らなくてはいけないですね」

 今回の好投で次の先発登板の機会が得られたことはほぼ間違いないだろう。より長いイニングへ、そしてより勝利に貢献するために、首脳陣の信頼を得られるだけのピッチングを見せていくことが和田の次の課題となりそうだ。

出典:Credit Wada with a fine start to his season by Carrie Muskat in MLB.com on May.21 2015

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