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驚愕の12試合で10ホーマー ナショナルズの怪童・ハーパー、覚醒の予感

ここ12試合で10本塁打と絶好調のブライス・ハーパー(ナショナルズ)。現在リーグ2冠王、未来の殿堂入り選手とも言われる未完の大器がついに覚醒の時を迎えようとしている。

2015/05/22

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圧巻の成績も期待通りの活躍

 ナショナルズの怪童、ブライス・ハーパーの勢いが凄まじい。現地5月6日、ナリーグ史上3番目の若さとなる22歳での1試合3本塁打を放つと、19日にはネイサン・イオバルディ(ヤンキース)から初回にソロ本塁打で今季リーグ最速となる15号到達。この間12試合で10本塁打の固め打ちだ。ついにスーパースター覚醒の時となるのだろうか。

 チームのクローザーを務めるドリュー・ストーレンは地元紙『The Washington Post』に猛打を見せる同僚について以下のように語っている。

“I watch him the way a pitcher does ― what would I do against him?” Storen’s ERA since August 2013 is 1.18, third lowest in baseball. His expression says it would be a very big problem.
「ピッチャーの目線で彼を見ると-彼をどうやって打ち取ったらいいんだい?」2013年8月以降のストーレンの防御率は1.18、MLBで3番目に低い数字だ。彼の言い回しは(ハーパーを討ち取ることが)とても大きな問題だということを示している。

 今季のここまでのハーパーの成績は40試合に出場し打率.336 15本塁打 38打点 OPS1.212。特に5月以降は打率.400 17試合で23打点とまさに手のつけようがない状態になっている。本塁打、打点はリーグトップ、打率もリーグ4位とこの状態を維持できれば三冠王も狙えるペースだ。

 しかしハーパーのポテンシャルを考えればこれらの活躍は期待通りとすら言えるものだ。日本での知名度こそマイク・トラウトらに劣るものの近年のドラフト対象選手では投のストラスバーグ、打のハーパーとも言えるほどの注目を集めた超有望株。

 16歳にして老舗スポーツ紙『Sports Illustrated』の表紙を飾った際には「ベースボールの選ばれしもの」、「ブライス・ハーパーはレブロン(・ジェームズ、NBAのスーパースター)以来最もエキサイティングな天才」といった見出しが躍ったほどだ。

 その後もスター街道を爆走するハーパーは2010年に全米1位でナショナルズに入団すると、マイナーをわずか1年で卒業し2012年にメジャー昇格。10代の選手としては48年ぶりとなるホームスチール、野手史上最年少でのオールスター出場、ナリーグ最年少での新人王獲得など数々の記録を更新する圧巻のデビューとなった。

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