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12年479億円、8年287億円、6年187億円…巨額の契約延長が相次ぐ理由とは? MLB契約事情に変革期到来

2019/03/27

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今オフに契約延長した主な選手たちは? 主力級が続々と延長を選択

 米サイト『MLBトレード・ルーマーズ』によると、所属先との契約延長を行った選手の人数は以下のように推移している。
 
2014年オフ:19人、2015年シーズン中:7人
2015年オフ:16人、2016年シーズン中:9人
2016年オフ:16人、2017年シーズン中:8人
2017年オフ:13人、2018年シーズン中:3人
 
 2018年オフは、ここまで実に24人が契約を延長したうえ、特に3月19日(日本時間20日)~26日(同27日)までのおよそ一週間には、11人もの選手が所属先と契約を結びなおす、異例の”契約延長ラッシュ”が訪れている。今オフに契約延長した主な選手の名前、契約年数、年俸総額は以下の通り。(年俸総額順)
 
マイク・トラウト外野手(ロサンゼルス・エンゼルス)       12年:約469億円
ノーラン・アレナド内野手(コロラド・ロッキーズ)        8年:約287億円
ジェイコブ・デグロム投手(ニューヨーク・メッツ)       6年:約187億円
クリス・セール投手(レッドソックス)              5年:約160億円
ポール・ゴールドシュミット内野手(セントルイス・カージナルス) 5年:約144億円
アレックス・ブレグマン内野手(アストロズ)           5年:約110億円
マイルズ・マイコラス投手(カージナルス)            4年:約78億円
ジャスティン・バーランダー投手(アストロズ)          2年:約72億円
ブレイク・スネル投手(タンパベイ・レイズ)           5年:約55億円
 
 ハーパーと比較され続け、FAとなる2020年オフには史上最大契約を結ぶと予想されていたトラウトは愛するチームとの”終身契約”を選択。”史上最強野手”とも称されるトラウトの場合、FAとなっても超大型契約を手にしていた可能性も高いが、ハーパーとの対比は大きな注目を集めている。高い内野守備能力と打撃力が高評価のアレナドもFAではなく延長を選んだ。
 
 ブレグマン、バーランダーと契約延長したアストロズは主力のジョージ・スプリンガー外野手、ホセ・アルトゥーベ内野手とも契約延長をした過去があり、このトレンドの最先端を走っていると言えるかもしれない。昨季のサイ・ヤング賞受賞者スネル、デグロームがともに延長したのも象徴的だ。最盛期前~最盛期序盤の契約に成功し、チームにとっては無駄のない契約となっている。

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