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開幕戦に臨むイチローが語った日本への思い「既に勝ち組」「一瞬一瞬を刻み込みたい」

2019/03/16

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7年ぶりの日本での開幕戦「大変大きなギフト」

 シアトル・マリナーズのイチロー外野手が、オークランド・アスレチックスとの2019年開幕シリーズ(20日~21日、東京ドーム)に臨むにあたりスコット・サービス監督と菊池雄星投手とともに記者会見を行い、意気込みを語った。
 
 マリナーズとアスレチックスが日本で開幕戦を行うのは2012年以来。イチローは当時2試合連続で先発出場して、第1戦では4安打を放つなど活躍しチームを勝利に導いた。あれから7年、背番号「51」を付けてまた同じ舞台に帰ってきた。
 
 イチローは「マイナー契約で始まって、このフィールドに立つことは簡単なことではなかった。このチャンスをいただいたことを大変感謝している」と話し、「去年春からのブランクがあって、なかなか自分の思うような結果がキャンプでは全く出せなかったが、大好きな日本でプレーするということで気持ちも全く変わるし、今自分が打てる技術を見せたいと思う」と、過去にスプリングトレーニング(キャンプ)で不振だった年も200安打を達成したことを例に挙げながら、日本のファンの前で活躍を見せることを誓った。
 
 2012年途中にニューヨーク・ヤンキースに移籍。その後マイアミ・マーリンズを経て、再びマリナーズのユニフォームに袖を通すことになり今季で2年目を迎えた。日本での開幕戦は「僕にとって大変大きなギフト。どの一瞬も大切にして、これが終わったら1週間後は振り返る時間になるわけだから、一瞬一瞬を刻み込みたいと思っている」と、メジャー19年目でこの地に戻ってきた思いを語った。
 
 外国人記者に「いつ引退だと分かるんですか?」と質問され、45歳のイチローは「いつ分かるんですかね?それは僕には分からない。こういう質問に本当に慣れていない」とコメント。
 
 引退の二文字にスポットに当てる周囲の声もある中、オープン戦は12試合に出場して25打数2安打(打率.080)という成績。数字を見れば厳しい結果となったが、それでも前を向く姿がそこにはあった。
 
 「僕は2012年にシアトルからニューヨークにトレードで行ったが、その後は毎日その日が…その日を懸命に生きてきた。それを繰り返して重ねてきた。マイアミに行ってからもそれは同じ。当然メジャーリーグは厳しい世界だから、いつチームから(戦力外の)通達があるか分からない。そういう風に日々を過ごしてきた。そしてまた今日ここにいる状態だということ」
 
 米国に戻ってからもシーズンでプレーすることができるのかも注目が集まっているが、日本が誇る史上最高の安打製造機は「(オープン戦の結果を受けて)ここにいることはほとんどあり得ないことだと思うが、やっぱり日本人であることで既に勝ち組なんだと思う」と故郷・日本への思いを口にしながら、まずはこの開幕シリーズで全力を尽くす。
 
取材・氏原英明、文・ベースボールチャンネル編集部