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契約延長か否か大注目のエ軍トラウト「まだ2年ある」 大物選手の契約合意報道にも冷静

2019/03/02

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ハーパーらよりトラウト!MLB公式「彼ほど優れた選手はいない」

 ロサンゼルス・エンゼルスのマイク・トラウト外野手が、改めてチームとの契約延長について言及を避けた。ここにきて大型契約のニュースが続々と飛び込んできているが、トラウト自身は至って冷静な姿勢を保っている。
 
 2019年シーズンの開幕まで1カ月を切ったメジャーリーグ。ここに来て、オフのフリーエージェント(FA)市場の目玉とされてきたマニー・マチャド内野手がサンディエゴ・パドレスと10年総額3億ドル(約330億円)で契約し、さらにブライス・ハーパー外野手もフィラデルフィア・フィリーズと13年3億3000万ドル(約368億円)で契約するなど大きな動きがあった。
 
 そして、コロラド・ロッキーズと8年総額2億6000万ドル(286億円)で契約延長に合意したノーラン・アレナド内野手を筆頭に、FA前に契約延長に合意する報道も複数出ており、それぞれの球団の方針が明らかになってきた。
 
 そこで注目されるのがエンゼルスのスター選手、マイク・トラウト外野手だ。米公式サイト『MLB.com』は1日(日本時間2日)付の記事の中で、マチャド、ハーパー、アレナドを差し置いて「近年トラウトほど優れた選手はいない」と伝え、「米分析サイト『Fangraphs』によれば、最近5年間のWAR(メジャー最低レベルの選手と比べてどれだけ多くチームの勝利に貢献したかを示す指標)の数値は計43.9である」と、前述の3人より倍近くの数字を叩き出しメジャー最高の活躍を見せていることを示した。
 
 トラウトは2014年に6年総額1億4450万ドル(約159億円)の大型契約を結んだが、その残りの契約期間は2020年まで。2020年のシーズンオフにFAとなれば多くの球団による争奪戦は必至となることが予想される。
 
 以前からトラウトがFA前の契約延長について明言を避けてきたが、この日も「それについて今は考えていない」とコメント。「この件をメディアがたくさん質問してくれることには感謝しているが、今はそれについて考える時じゃない。まだあと2年あるからね」と、契約期限までの残り2年間でじっくり考えていく姿勢を見せた。
 
 一方、球団オーナーのアート・モレノ氏はトラウトの契約延長について代理人と交渉を始めたかは明らかにしなかったが、「彼がエンゼルスのユニフォームを長く着続けてくれるようにするのが球団の最優先事項」としており、トラウトを手放したくない思いを明かしている。また、新指揮官であるブラッド・オースマス監督も「最高の選手」としながら「彼を嫌う者などいない。ファンは彼を愛しているはずだし、ファンにとって非常に重要な存在」であるとフランチャイズ選手としての活躍を高く評価している。
 
 2011年のメジャーデビューから8年間で通算240本塁打、648打点、打率.307をマークし、守備や走塁面でも大きく貢献してきたトラウト。シーズン最優秀選手(MVP)に2度輝くなどメジャーを代表する選手、メジャー最高の選手としてキャリアを順調に積み重ねている27歳は、果たして今後どのような答えを導き出すのだろうか。その口から発せられる一言一言に全米のファンが注目している。