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マチャドが超大型契約で合意したパドレス 過去の“過ち”を糧に再建スピードUPへ

2019/02/20

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マチャドの超大型契約はFA市場の“見本”になる?

 必ずしも大補強、大型補強が報われるとは限らないメジャーリーグ。今オフは2月のスプリングトレーニングの時期に入っても、ブライス・ハーパー外野手やキンブレル投手など未だに多くの大物FA選手が市場に残る異常事態に陥っている。
 
 この“停滞”に対して選手側からは失望の声が上がるほどだが、交渉が難航し長引いているからといって価格が下落すると言い切れないのはマチャドの契約内容で証明された。
 
 多くの球団、多くのFA選手にとって、マチャドの超大型契約は良い意味でも悪い意味でも“見本”となったと言える。選手側は自身の価値を曲げずに主張すれば望みが叶うのだという自信になっただろうし、球団側は多くの資金を投じなければ獲得しにくくなった。
 
 あえて補強をせず現有戦力でシーズンに臨むという手もあるが、特にワールドシリーズ制覇を目指すチームにとっては、レギュラーシーズンを勝ち抜けたとしても、その後のポストシーズンで勝利を積み重ねる自信や体力は補強しなければ生まれにくい。チーム全体の士気にも関わってくる。
 
 シーズン開幕まで約1カ月。マチャドの契約合意によって市場が大きく動くのか。それともまだまだ長いトンネルは続いていくのか。選手によっては誰を補強するかによってチームの戦力はもちろん地区の勢力図にも影響を及ぼしかねないだけに、今後も引き続き市場の動向に注目したい。

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