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守備シフトを禁止?背景には人気低迷も MLBコミッショナーの提言に賛否の声

2018/12/16

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指揮官は「馬鹿げている」「戦略は重要な部分」

 米メディア『Sporting News』のライアン・ファーガン記者は、ウィンターミーティング期間中に複数のメジャー監督に守備シフトを禁止することへの意見を尋ねて回り、得られた回答を発表している。
 
 カンザスシティ・ロイヤルズのネッド・ヨースト監督は禁止ルールを作ることに賛成し、「守備シフトは馬鹿げている。ダイヤモンドの片側には2人の内野手しかいれないようにするとか、内野のダートに片足をつけなくてはいけないようにするべきだ。守備シフトはシングルヒットを減らしている」と語っている。
 
 禁止ルールに反対する意見を持つ監督も多い。というより反対派の方が多数だ。その1人、ミルウォーキー・ブリュワーズのクレイグ・カウンセル監督は「守備シフトを禁止することは理に合わない。それが野球というゲームを改善するとは思わない。戦略は野球の重要な部分であり、ゲームに勝つためには良き戦略を常に求めるべきだ」と語っている。
 
 メジャーリーグにおいて、データを重視した戦術と発想の転換はもはや避けられないトレンドと言えそうだが、それが必ずしもファンから好意的に受け止められるとは限らない。
 
 2018年のメジャーリーグは1試合あたりに平均観客動員数が3万人を下回り、人気低迷が大きな課題になっている。マンフレッド・コミッショナーの提言には野球離れをどうにかして食い止めたい意図が背景にあることは想像に難くない。今後の推移が注目される。

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