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伝説の指名打者エドガー・マルティネス氏、野球殿堂入りへ最後の挑戦 マリナーズ一筋18年

2018/12/10

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 シアトル・マリナーズ一筋18年、通算2247安打、2度の首位打者という輝かしい実績を誇る、エドガー・マルティネス氏は、来年1月に発表される米国野球殿堂入り表彰者に名前を連ねることができるのか。
 
 マルティネス氏の地元プエルトリコ紙『エル・ヌエボ・ディア』では、今月に入り、6日、7日とマルティネス氏の殿堂入りについての記事を配信しており、今回は選出の可能性が高いと見ているようだ。
 
 2004年に現役を引退したマルティネス氏が、殿堂入り選考の対象者として初登場したのはその5年後。以来、来年が10度目の挑戦で、殿堂入り最後のチャンスとなる。2018年度は元アトランタ・ブレーブスのチッパー・ジョーンズ氏ら6名が、基準となる75%の記者投票を獲得し殿堂入りを果たした。297票を集めたマルティネス氏だったが、得票率70.4%、票数にして20票ほど足らずに涙をのんだ。
 
 2019年度は、ニューヨーク・ヤンキースの守護神として不滅の652セーブを記録した、マリアーノ・リベラ氏が新たに候補者に加わり、選出が確実視されている。一方で、先述メディアは、すでに19名の記者がマルティネス氏への投票を公言しており、うち5名は2018年度に同氏へ投票していない記者であることは明るい材料だとしている。
 
 マルティネス氏の甥で、現在プエルトリコ国内チームでコーチを務めるカルメロ・マルティネス氏は「今回は選出されるべきであろう。前回、彼に投票しなかった人々が投票を表明しているのはポジティブな要素だ。彼はプレッシャーを感じていないと言っていた。私は彼にこの件について質問はしたくない。だが、彼は今回がラストイヤーであること、我々やプエルトリコの人々が彼の殿堂入りを期待していることはわかっているよ」と語っている。
 
 イチロー外野手のチームメイトとして、日本でも高い人気があったマルティネス氏。指名打者(DH)として傑出した活躍を見せ、今では最優秀指名打者賞が「エドガー・マルティネス賞」と冠されるまでに至ったマルティネス氏の功績は非常に大きいものがある。発表は来年1月22日。プエルトリコに吉報はもたらされるのだろうか。
 
 
高橋康光