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極寒も経験済みの田中将大、デトロイトの登板も問題なし 女房役「田中は昨年と同じレベル」と太鼓判

ヤンキースの田中将大は23日、敵地でのデトロイト・タイガース戦に先発し6回1/3を被安打3、1失点に抑える好投を見せた。寒さ、強力打線といった様々な困難を乗り越え、結果を残した。

2015/04/24

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球速が上がり、変化球も生きてきた

 現地23日、ニューヨーク・ヤンキースの田中将大は敵地コメリカパークでのデトロイト・タイガース戦に登板。6回1/3回を投げ6奪三振、失点1。勝ち星こそつかなかったものの、数々の悪条件の中、素晴らしいピッチングを見せたと言える内容だ。地元紙『New York Post』の電子版もその好投を報じている。

“I’m really satisfied with the way I was pitching today,” Tanaka said through his interpreter.
「今日の投球には非常に満足している」と田中は通訳を通して語った。

 初回こそ変化球を見極められ、ビクター・マルティネスの犠牲フライで先制されたものの、それ以降は完璧なピッチングだった。7回1死からJ.D.マルチネスに二塁打、続くセスペデスを歩かせたところで降板とはなったが、先発としては十分な内容だった。特に目立ったのが変化球を効果的に交えた頭脳的なピッチングだ。速球、スプリット、スライダーを中心に、時折カーブとカットボールを組み合わせ、(2本の二塁打を放ったJDマルチネス以外の)タイガース打線のバランスを崩し続けた。
 変化球を有効活用していたことも、好投の要因の一つにあげられる。

 変化球だけでなく、懸念されていた米メディアから懸念され続けてきた速球のスピードも戻ってきている。

He topped out at 93.9 mph, per Brooks Baseball. He looked nothing like the guy who set off Opening Day alarms when his refusal to throw the hard stuff got him pounded by the Blue Jays.
ブルックスベースボールによれば彼は最高で93.9mph(約150km/h)を計測した。今日の田中は開幕戦で速球を投げずに、ブルージェイズに滅多打ちにされた投手と同一人物には見えなかった。

 フォーシームでも87~90mphにとどまっていた開幕戦と比較すると、球速は確実に上がってきている。平均で91mphを記録した昨年のレベルに戻るのは時間の問題だろう。今日のピッチングが証明しているように、球速がある程度出るようになってくれば田中の切り札であるスプリットをはじめとした変化球がより効果的になってくるのは明らかだ。

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