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ロッキーズ、WCゲーム史上最長13回の死闘に勝利! ウォルターズが値千金の決勝打

2018/10/03

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Getty Images



 シカゴ・カブスとコロラド・ロッキーズによる地区シリーズ進出を懸けたナショナル・リーグのワイルドカードゲーム(1回戦制)が、カブスの本拠地リグレー・フィールドで行われ、延長13回の末にロッキーズが勝利を収めた。
 
 MLB史上初のレギュラーシーズン「タイブレーク」をそれぞれ中地区と西地区で戦い、敗れたチーム同士が激突したワイルドカードゲーム。運命の一戦で先発マウンドを託されたのは、カブスが今季リーグ最多タイの18勝を挙げた左腕ジョン・レスター投手、ロッキーズが2年目で17勝を挙げた左腕カイル・フリーランド投手だ。
 
 先攻のロッキーズは初回、四球とエンタイトル二塁打で無死二、三塁のチャンスを作ると、続く3番のノーラン・アレナド内野手がセンターへ犠飛を放って先制。しかし、なおも1死三塁でレスターの前に後続が2者連続三振を喫して得点は1点にとどまった。
 
 カブスのレスターは、この初回の2三振から徐々に調子を上げ、2回~3回は無失点。地元の大歓声を背に受けながらベテランらしい巧みな投球術を見せた。そしてロッキーズのフリーランドも、時折力が入り過ぎる球がありながらもカブス打線に決定打を許さず、序盤3回までを無失点に封じ込める。
 
 1-0のまま試合前半を折り返し迎えた6回、ロッキーズは2死から4番のトレバー・ストーリー内野手が右中間へ二塁打を放ち4回以来の走者を置いたが、続くマット・ホリデイ外野手が空振り三振に倒れ無得点。レスターはマウンド上で気合いの込もった雄叫びを上げながらベンチに下がった。
 
 カブスは、直後の攻撃で先頭のレスターの打順で代打を起用。代打のイアン・ハップ外野手はフルカウントから内角の球を見極め四球を選ぶと、その後一、二塁とチャンスが広がったが、続くアンソニー・リゾー内野手が初球を叩いて二ゴロ。4-6-3と渡る併殺に倒れ得点機を逃した。
 
 ピンチをしのいだロッキーズは、カブス2番手のジェシー・チャベス投手から先頭の6番のイアン・デズモンド内野手が右前安打で出塁したが、続くダールの左飛でタッチアップしたデズモンドが二塁でタッチアウト。後続も凡退して、こちらも追加点のチャンスを潰した。
 
 ロッキーズのフリーランドは、7回1死からアルバート・アルモーラJr.外野手に中前安打を打たれ、続くダニエル・マーフィー内野手を遊直に打ち取ったところで交代。2番手のアダム・オッタビーノ投手にマウンドを託した。オッタビーノは四球、打撃妨害で満塁とし一打逆転のピンチを迎えたが、ここでジェイソン・ヘイワード外野手を外角低めの速球で空振り三振に仕留め無失点で切り抜けた。
 
 初回の1点が重くのしかかるカブスだが、8回2死からリゾーが中前安打で出塁。代走のテランス・ゴア外野手が続くハビア・バイエズ内野手の打席の初球で盗塁を決めると、直後にバイエズがセンター左へのタイムリー二塁打を放ち、ゴアが生還してようやく1-1の同点に追い付いた。
 
 9回、ロッキーズはカブス5番手のペドロ・ストロップ投手の前に1死一、二塁のチャンスを作るも無得点。対するカブスも、ロッキーズのクローザーであるウェイド・デービス投手を相手に四球で1人走者を出したがサヨナラとはいかず。試合はワイルドカードゲーム史上3度目の延長戦に入った。
 
 延長10回~12回は両チーム無得点。試合は13回に入り、これはMLB史上ポストシーズンで「負ければ終わり」という試合での最長記録となった。
 
 延長13回、ロッキーズはカブス8番手のカイル・ヘンドリクス投手に対して2死走者なしから連続安打で一、三塁とすると、ここで12回から途中出場していたトニー・ウォルターズ捕手が中前へタイムリー安打を放ち、2-1ととうとう勝ち越しに成功した。
 
 その裏、追い詰められたカブスは、ロッキーズ6番手のスコット・オバーグ投手の前に先頭のゴア、バイエズ、アルモーラJr.が3者連続空振り三振。ロッキーズが死闘を2-1で制して、ミルウォーキー・ブリュワーズが待つ地区シリーズに進出した。