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“古き良き時代の象徴”エンゼルス・ソーシア監督、去就未定もファンは別れ予感か。現地29日にボブルヘッド人形配布

2018/09/13

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 ロサンゼルス・エンゼルスは12日(日本時間13日)、本拠地エンゼル・スタジアムで行われる29日(同30日)のオークランド・アスレチックス戦で、マイク・ソーシア監督のボブルヘッド人形を来場者先着3万人に無料配布すると発表した。
 
 9月29日は2018年公式戦最終日の前日。現在、エンゼルスの勝率は5割を切り、アメリカンリーグ西地区4位に沈んでいる。今季のプレーオフ進出は絶望的で、エンゼルス・ファンにとっては、このアスレチックスとの3連戦が今シーズンの見納めとなる。
 
 ソーシア監督は今季でエンゼルスと結んだ10年5千万ドル(約55億円)の長期契約が完了する。2000年に監督に就任し、今季19年目を迎えた。現役メジャー監督の中では最も長い在籍期間になる。来年以降の契約延長については、監督自身も球団も現時点まで明言を避けている。ただ、多くのメディアは今季末での退任を予想している。
 
 選手としてはロサンゼルス・ドジャースに1980~1992年の13年間在籍。現役引退後、ドジャースのコーチやマイナーチーム監督を経て、2000年からエンゼルスの監督を務めてきたソーシア監督はロサンゼルスの野球界を象徴する人物だ。ドジャースの監督を20年務めたトミー・ラソーダ氏に比肩する存在でもある。
 
 大谷翔平がエンゼルスに加入したことによって、今季からソーシア監督の名前は日本でも知られるようになった。指揮官自身も大谷に関する質問に日本語を交えて答えるなど、日本人へのファンサービスにも熱心に取り組んできた。
 
 ソーシア監督は、2002年にエンゼルス球団の60年以上に及ぶ歴史の中で唯一のワールドシリーズ制覇を果たし、今季5月には監督として通算1600勝を達成した。エンゼルスのみならず、メジャーリーグを代表する名監督と言えよう。
 
 しかしながら、各種データ分析、守備シフト、フライボール革命に代表される現在のメジャーリーグのトレンドから見ると、ソーシア監督は古き良き時代のベースボールを象徴する存在になってしまった感がある。
 
 今季限りの退任になるのか、あるいは来季以降の続投はあるのか。ソーシア監督の来季以降の去就は現時点では明らかではない。だが、29日にエンゼル・スタジアムを訪れるファンは名物監督との別れを予感するかもしれない。
 
 
角谷剛

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