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“スズキ”と“ヒガシオカ”がスタメンに並んだ日、2人が持つ日系捕手以外の共通点

MLBで2~4日(日本時間3~5日)に行われたニューヨーク・ヤンキース対アトランタ・ブレーブス3連戦。両チームの先発出場ラインアップにメジャーではさほど多くない日系米国人の名前が並んだ。ブレーブスはカート・スズキ、ヤンキースはカイル・ヒガシオカの捕手2人だ。

2018/07/06

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スズキとヒガシオカ、日系捕手以外の共通点

 ヒガシオカより6歳上のスズキは、ハワイで高校を卒業した後、カリフォルニア州フラトン大に進学。エンゼル・スタジアムからわずか10キロほどに位置する野球の名門校だ。同大はスズキが在学中していた2004年に全米大学野球大会(カレッジ・ワールドシリーズ)で優勝している。スズキ自身は大学野球の最優秀捕手に贈られるジョニー・ベンチ賞を受賞するなど活躍した。その年にオークランド・アスレチックスからドラフト2位の指名を受け、入団している。
 
 ヒガシオカはスズキがプロ入りした2004年にエディソン高に入学。同じくオレンジ郡にある同高は、エンゼル・スタジアムから約30キロにある。記録を見ると、ヒガシオカは1年生としては1人だけ同高の1軍チームのロースターに入っている。米国の高校野球は通常1軍、2軍、3軍に分かれるため、1年生が1軍チームに入ることは稀である。
 
 スズキは2007年にメジャー昇格。ヒガシオカはその翌年ヤンキースからドラフト7位指名を受け、高卒でプロ入りしている。スズキはその後メジャーリーガーとして一定の成績を残し続けが、ヒガシオカは長い故障期間も含め10年間にも及ぶマイナー生活を送った。ヒガシオカは現在28歳、新人王の資格もある遅咲きのルーキーだ。
 
 ヒガシオカのメジャー昇格はゲーリー・サンチェスのDL入りによるもので、サンチェスはオールスター明けの7月20日前後には復帰すると見られる。さらにヤンキースには、故障中だがDL入りしていないもう一人の捕手オースティン・ロマインもいる。そのため、ヒガシオカのメジャー定着は流動的な状況だ。

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