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大谷の挑戦が支えに――エンゼルスもう1人の二刀流選手、打撃好調のリリーフ左腕が歩む道とは

 二刀流、大谷翔平投手が右肘靭帯を痛め故障者リスト入りしたロサンゼルス・エンゼルス。その傘下であるマイナー2Aには、大谷より先にエンゼルスの門を叩き二刀流の挑戦を続けている選手がいる。

2018/06/22

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米マイナーリーグ公式サイトのスクリーンショット。



「大谷が『どちらかを選ぶ必要はない』と証明」。球団GMも前向き

 ウォルシュは、今季開幕前のスプリング・トレーニングで同じ二刀流の大谷と一緒に練習を行なっている。
 
 ウォルシュは自身と大谷を比較し「自分は90マイル(約145キロ)のスプリットも100マイル(約161キロ)の速球も投げられない」としながらも、「大学から投げているのは速球、カーブ、チェンジアップ。当時はエキゾチックな投球はできなかった。助けを借りながら練習を積めば変化球を磨くことができると思う」と投手としての飛躍に前向き。 
 
 そして、自身の挑戦については「ブレンダン・マッケイとハンター・グリーンが非常に高い評価を受けているのは分かっている」と現在二刀流として挑戦を続ける選手たちを挙げながら、「過去に、人は『あなたはどちらかを選ぶ必要がある』と言ったが、大谷は『あなたはどちらかを選ぶ必要はない』と証明してくれている。もし自分にそれができれば、とても興奮するね」と、挑戦の陰には心強い大谷の存在があると語っている。
 
 一方で、調整の難しさについて「オフはハードなトレーニングを行っていて、身体には非常にストレスがかかる。確かに楽しみにしていることではあるが、多くの時間と資金を投入しなければならないんだ」とその心情を吐露。
 
 現段階で、同紙のマイク・ディジオバンナ記者は「二刀流選手になるには、打者としては十分だが、投手としてはまだ十分に磨かれていない」と率直な意見を述べているが、エンゼルスのビリー・エプラーGMは「彼は12打席ごとに本塁打を打っている。挑戦を続けさせて、どこに行きつくか見極めていきたい」と後押しする姿勢を強調している。
 
 大谷の負傷が「二刀流」という新たなメジャーリーグの未来に影を落とすかに見えたが、マイナーで続くウォルシュの地道な挑戦はこれからも注目を集めていきそうだ。

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