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DL入りの大谷、「常にリスクを伴っていた」。保存療法か手術か、再発防ぐには投球フォーム見直しを【小宮山悟の眼】

ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が故障者リスト(DL)入りした。右肘の靭帯に損傷が見つかり、PRP(多血小板血漿)注射の措置を行ったという。2017年10月に続いてのことだが、これからの大谷がどうしていくべきなのかを考えてみたい。

2018/06/13

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“再発”が懸念点、トミー・ジョン手術も有効な一手

 今回の故障で気になるのは、大谷は2017年10月に右肘の靭帯に炎症が起き、PRP注射を受けていたということだ。一度、処置したにもかかわらず再発したことは大きな問題だ。エンゼルス側も、過去の故障を考慮して大事に起用してきたはずだろうからショックは大きいだろう。
 
 今後は治療法を巡る議論がなされるだろう。私の意見としては、手術を回避してPRP注射で復活した田中将大のようにはいかないと思う。大谷は一度注射を打って再発した分、劇的な変化は望めないのではないか。
 
 そう考えると、靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)をするというのも一つの方法だ。
 
 エンゼルスは大谷と6年契約を結んでいる。今年トミー・ジョン手術を受け、リハビリに1年を費やし、3年目のシーズンに復帰して調整登板を重ねていく。4~6年目の3年間で活躍するというシナリオを描くのである。
 
 もちろん、手術をせずに復帰できるのであればその方がいい。長期のリハビリをしない分、無駄な時間を過ごさずに済むからだ。その場合、これまでは1週間に1度先発登板し、4試合程度に指名打者(DH)として出場していたが、登板は2週間に1度に抑え、打者としての出場を増やしてくことになるのではないか。今季終了までは出場シフトを変えて臨み、来季に備えるということである。

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