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大谷、“ギアチェンジ”8回途中2失点の好投で今季4勝目 チームの連敗「5」でストップ

2018/05/21

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一発浴びて目覚める。直後に12者連続アウト

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が20日(日本時間21日)、本拠地エンゼル・スタジアムで行われたタンパベイ・レイズ戦に先発登板。メジャー自己最長となる8回途中まで投げ2失点の好投で今季4勝目を挙げた。
 
 大谷は現在3勝1敗で、今季7度目となった先発登板は13日(同14日)以来7日ぶり。前回登板は本拠地でのミネソタ・ツインズ戦で、6回1/3、自己最多113球を投げて被安打3、奪三振11、失点1と好投したがリリーフが打たれたため勝敗は付かなかった。レイズ戦での登板は初めて。チームが今季最長5連敗中で、連敗ストップを託される大事なマウンドになった。
 
 大谷は初回、2番のC.J.クロン外野手を83.9マイル(約135キロ)のスライダーで空振り三振を奪ったが、2死から四球を与える。それでも4番のウィルソン・ラモス捕手を96.3マイル(約155キロ)の速球で右飛に打ち取って、立ち上がりを無失点で抑えた。
 
 2回、大谷は1死からマット・ダフィー内野手に94.2マイル(約152キロ)の速球を叩かれ、右中間への二塁打とされてこの日初安打を許す。それでも、続く打者をスプリットで空振り三振に打ち取ると、2戦連続本塁打を放っているダニエル・ロバートソン内野手も88.1マイル(約142キロ)のスプリットで空振り三振に仕留めてピンチを無失点で切り抜けた。
 
 3回、ここまで33球の大谷。先頭の9番ジョニー・フィールド外野手に初球の内角低めの94.2マイル(約152キロ)の速球を捉えられると、これがセンター左へのソロ本塁打となり先制点を許してしまう。後続を3人連続で抑えて最少失点に留めたが、この回はストライク・ボールがはっきりする内容が目立った。ここまで47球中ストライク26球、ボール21球。
 
 4回、中盤の投球に入った大谷はギアが一段上がる。スプリットと98.3マイル(約158キロ)の速球を決め球に2三振を奪うなどこの日初めての3者凡退。マウンドを降りる際にはグラブを叩きながら気合を入れる様子が見られ、この勢いを受けてエンゼルス打線は直後に2得点し2-1と逆転に成功した。
 
 リードしてもらった大谷は5回、先頭のマレックス・スミス外野手をこの試合7個目の三振に打ち取ったところでメジャー通算50奪三振を記録。後続も抑え、2イニング続けて3者凡退とした。エンゼルスが直後に再び1点を追加し、大谷は6回のマウンドに登った。この回も先頭打者を初球で打ち取るなど3者凡退とし、これで3回の先頭打者に本塁打を打たれて以降12者連続でアウトを記録した。

自身初めての8回のマウンド。球数も最多を更新

 7回、ここまで84球を投じてきた大谷だが、先頭のラモスに87.1マイル(約140キロ)のスプリットをレフト前へ運ばれ久々の走者を許す。1アウトを取った後にもダフィーに83.2マイル(約134キロ)のスライダーを右前安打とされて一、二塁。しかし、後続のスミスとロバートソンをともに外野フライに打ち取って無失点でピンチを脱した。
 
 エンゼルスが1点追加しスコアが4-1となり、大谷はメジャーで初めて8回のマウンドにも登った。しかし、この日本塁打を打たれている先頭のフィールドにライトへのエンタイトル二塁打を浴び無死二塁のピンチを迎える。直後に暴投で走者を三塁に進め、内野ゴロの間に生還を許しスコア4-2とされる。
 
 続くクロンは空振り三振に仕留め2アウトとし、ジョーイ・ウェンドル内野手に右前安打を打たれたところで、エンゼルスのマイク・ソーシア監督が交代を決断。大谷はスタンディングオベーションを受け帽子を取りながらマウンドを降りた。
 
 大谷に続く2番手はジャスティン・アンダーソン投手。勝利投手の権利も持って降板した大谷は、自身最長7回2/3を投げ球数は自身最多を更新する110球(ストライク68球)。被安打6、与四球1、奪三振9。アンダーソンが走者の生還を許さなかったため、失点は2のままで防御率は3.35となった。
 
 エンゼルスは、8回にも大谷の球を受け続けたマーティン・マルドナード捕手のソロ本塁打により1点を追加してそのまま5-2で勝利。このカード4連戦のスイープを阻止し、続いていた連敗も5でストップ。そして、先発の大谷は今季4勝目を挙げた。