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メジャー史上最も試合中止が多い4月? 悪天候が球団経営や選手に影響も

2018/04/19

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 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手が先発登板する予定だった4月15日(日本時間16日)のカンザスシティ・ロイヤルズ戦は、試合開始予定時刻の15分前に中止が発表された。小雪が舞い、気温が氷点下まで下がった悪天候のためである。この日は他にも各地で5試合が中止になった。
 
 現在も季節外れの寒波が米国中西部から東海岸までの広い範囲にわたって居座り続けており、さらに中止を余儀なくされる試合が出てきそうだ。
 
 4月18日(同19日)時点で今シーズン中止になった試合は25。1986年にメジャーリーグが統計を取り始めて以来、月間中止試合数が最多だった2007年4月と既に並んでいる。07年はエルニーニョ現象のために降雨量が多かった年である。
 
 天気予報によると19、20日以降も広い範囲で低気温、さらに降雨降雪がある模様で、どうやら月間中止試合数の記録更新は間違いなさそうだ。
 
 メジャーリーグではよほどの悪条件でない限り試合を行う方針で、そのためには試合開始時間を延々と遅らせ天気の回復を待つことがよくある。日本人ファンにとって忘れられない記憶である、野茂英雄氏が史上初めてクアーズ・フィールドでノーヒットノーランを達成した試合は雨のため試合開始が2時間近く遅れ、午後9時5分まで始まらなかった。
 
 それでもやむなく中止になった場合は、その日がシリーズ最終戦でなければ、翌日にはダブルヘッダーを組んで、なるべく日程通りに試合を消化していくのが通常である。開幕から3週間で25試合という中止数はもはや異変と呼んでいい現象なのだ。
 
 経済誌フォーブス電子版は15日付に配信した記事で、この悪天候がメジャー球団の経営にも悪影響を及ぼしていると指摘している。昨シーズンより観客数を増やしているのは30球団のうち11球団のみで、メジャー全体のここまでの観客数は31万6千人の減少が見られるとのことだ。
 
 一方で寒波の影響を受けない地域もあり、エンゼルスが本拠地を置く南カリフォルニアでは連日20度以上の晴天が続いている。開幕間もないこの時期の故障リスクやパフォーマンスへの影響を考えると、東海岸や中西部の球団との間には無視が出来ない気候条件の違いがある。
 
 大谷がエンゼルスを選択したことは気候に関しても正解であったと言えるかもしれない。
 
 
文・角谷剛