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練習より試合。日本と異なるMLBの春季キャンプ。大谷が臨む“悪魔のスタジアム“とは?

NPBはきょう2月1日、いよいよキャンプインとなる。長いシーズンを戦うための過酷な練習期間となるが、MLBの"春季キャンプ"と言えるスプリング・トレーニングは全く異なるものである。また、今季からエンゼルスに加入する大谷翔平はどのような場所でシーズンに向けた調整を行うのか。現地記者が解説する。(文・角谷剛)

2018/02/01

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「エンゼル」と真逆の「ディアブロ」

 テンピ・ディアブロ・スタジアムは1968年竣工。1969~1972年はミルウォーキー・ブリューワーズ、1973~1992年はシアトル・マリナーズが使用した後、1993年から現在に至るまでエンゼルスが春季キャンプを行っている。2006年に大改修が行われ、現在の本スタジアムと練習用フィールドの複合型コンプレックスになった。
 
 公式戦の本拠地エンゼル・スタジアムと似ている点があり、どちらの球場もオフィス街に隣接し、すぐ近くを走る高速道路から見ることが出来る。面白いことに、エンゼルがスペイン語で「天使」を意味するのに対し、ディアブロとは同じくスペイン語で「デビル(悪魔)」のこと。エンゼルスは2025年までテンピ・ディアブロ・スタジアムと使用契約を結んでいる。
 
 テンピ・ディアブロ・スタジアムはその主な目的が春季キャンプのためにあり、メジャーリーグ公式戦が始まる4月以降は高校や大学野球のトーナメントやシニアリーグに週2~3回程度貸与されるだけに留まる。
 
 例外は10月で、この月は全米の草野球チームが一堂に会するシニア・ベースボール・ワールドシリーズと呼ばれる大会が1か月間に渡って行われる。草野球ではあるが、2015年にはメジャー通算354勝のロジャー・クレメンスが出場して話題を呼んだこともある。
 
 12、1月からはそうしたイベントも殆どなくなり、2月からのエンゼルス春季キャンプを迎えるためのフィールド整備が現在行われている。

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