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「まるで手品」「非常にクレイジー」チームメイトが選ぶ、最もえげつないボールに上原のスプリット

地元紙の特集で上原浩治のスプリットが「レッドソックス投手陣で最もえげつないボール」に選ばれた。わかっていても打てないそのボールは、今季も上原の最大の武器になるだろう。

2015/03/23

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チームメイトは大絶賛

 ここまでオープン戦では3試合に登板、3イニングを投げて被安打7、自責点2。今月17日には太ももの張りで登板を回避するなど快調な出足とは言えない今季の上原浩治だが、チームメイトの絶対的な信頼は揺るがない。
 
 今月22日、レッドソックスの地元紙『BOSTON Herald』は「レッドソックス投手陣で最もえげつない球を投げるのはだれか」と題した特集を掲載。チームメイトからの満場一致に近い、高い支持を受けて上原のスプリットが選ばれている。
 
「本当に抜きんでているよ」と上原のスプリットを絶賛するのは一昨年上原、田沢とともに勝利の方程式を務めたクレイグ・ブレスロウだ。
 
“It’s a magic trick as far as I’m concerned,” Breslow said. “Some of the effectiveness is the ability to locate and deception. It’s probably disrespectful to compare any pitch to Mariano’s cutter, but Koji’s split has been as effective as any single pitch I’ve seen over the last however many years.”
「僕から見ればまるで手品だよ」とブレスロウは言う。「自在にコントロールできる能力や、打者を惑わす技量があるから(上原のスプリットは)有効なんだ。いかなるボールであってもマリアーノのカッターと比べることは失礼だが、浩治のスプリットは僕がここ何年もの間見てきたどんなボールにも負けず劣らず効果的だ」
 
 昨年のスプリットのストライク率は、73%とメジャー平均を大きく上回った。田中や岩隈、ジェフ・サマージャらハイレベルなスプリッターを擁すると言われる投手の中でもその制球力は群を抜いている。
 
 昨年までレイズに所属していた捕手のライアン・ハニガンは「彼のスプリットには爆発的な威力がある。普段はホームプレート上で急に落ちるタイプの球だ。たとえ(スプリットが)来ることをわかっていたり、ストライクゾーンに入ってきたとしても、良いスイングをするのは厳しいボールだよ」と打者視点での攻略の難しさを語っている。
 
 またエースのクレイ・バックホルツは「球場にいる全員、上原がスプリッターを投げることをわかっているのに、打者はワンバウンド(するスプリット)に手を出すのをやめられない」という上原の投球を「非常にクレイジーだ」と称する。

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