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ヤンキース新指揮官への期待感。田中将大との相性は? 実績ゼロも…前監督を反面教師に

ニューヨーク・ヤンキースの監督にアーロン・ブーン氏の就任が決まり、就任会見から1カ月がたった。指導者の経験はないが、首脳陣は新指揮官のコミュニケーション能力を高く評価し、チームの団結力向上につながるのではないかと期待を寄せているという。

2018/01/05

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指導者経験ゼロの新指揮官、首脳陣は人柄を高評価

 名門球団に求められているのは“チームの団結力”なのかもしれない。ニューヨーク・ヤンキースの新監督にアーロン・ブーン氏の就任が決まり、現地時間の1月4日(日本時間1月5日)でちょうど1カ月となる。
 
 ブーン氏には監督だけでなく、コーチ経験もない。メジャーリーガーとして通算12シーズン、6チームでプレーした中でヤンキースと契約していた期間はわずか半年ほど。個人タイトルを獲得したことは一度もなく、お世辞にも選手として一流だったとは言えない。
 
 昨今のMLBでは若年層の現場スタッフの起用がトレンドになりつつある。とはいえ、監督どころかコーチも未経験の44歳OBをいきなり新指揮官として迎え入れたヤンキースの決断に対して、特にネットユーザーの間で「ギャンブル」と指摘する声も少なくない。
 
 それでも今のところ、ニューヨーク・メディアや米国内の主要メディアからは思いのほか、ブーン監督の就任は好意的にとらえられている。
 
 そもそも米スポーツ専門局「ESPN」の看板番組「サンデー・ナイト・ベースボール」で人気解説者となっていただけに、深みのあるトークで相手の心をつかむ話術はお手のもの。先月6日に行われた就任会見でもブーン監督はじょう舌に、そして時に愛きょうやユーモアも交えながらの所信表明を雄弁に語り、質問を向けた海千山千のビートライターたちをうならせていたという。
 
 多くの米メディアでも報じられたが、この会見で印象的だったのはブーン監督が就任決定直後に所属選手たちへ連絡を入れたと自ら明かしたことだ。実はこうした細かい気配りが出来る点を含めたコミュニケーション能力の高さこそ、ヤンキースがブーン監督を高く評価している最大の理由なのである。

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