大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



今季のサイ・ヤング賞は誰の手に?MLB公式が「スタットキャスト」で候補者を分析

2017/11/15

text By

photo

Getty Images



今季のサイ・ヤング賞は予測が難しい?

 前述の「xwOBA」だけではバットに当たった際の割合しか出せないため、同特集では各投手の空振り率も紹介している。
 
 ア・リーグではクルーバーの空振り率が33.6%で全体3位。一方でセールも31.8%で6位と引けを取っていない。一方で、セベリーノは28.1%で29位と若干遅れを取っているようだ。
 
 ナ・リーグではシャーザーが32.8%で全体4位、カーショウが30%で13位、ストラスバーグが28%で30位と、シャーザーが優位に立っているようだ。
 
 そして、同特集ではこれらのデータに加え、イニング数や防御率なども比較して最終的な展望を出した。
 
 ア・リーグのサイ・ヤング賞はクルーバー、セールの一騎打ちであることは間違いようだ。イニング数・奪三振ではセールの方が上回っているが、勝利数・防御率や安定感ではクルーバーに軍配が上がる。
 
 しかし、クルーバーは5月に故障で戦線を離脱しており、そこがマイナス評価になる可能性もある。スタットキャストでの数値・シーズン成績では両者遜色ない数値を残しているため、どちらが賞を手にするかは最後まで予想が難しいとした。
 
 一方のナ・リーグでも、シャーザーとカーショウの一騎打ちになると予想されている。ハードヒット率・防御率ではカーショウに軍配が上がっており、過去の傾向から防御率が優秀な方が得票を得やすいとしているが、スタットキャストを用いて算出された「xwOBA」ではシャーザーが優位に立っているため、どの指標を見て記者が選手を評価するかという点がカギを握ってくることになるだろう。

1 2