大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » メジャーリーグ最新情報 » 前田健太 » ドジャース・前田健太の適性は先発か、中継ぎか。ポストシーズンの活躍からみる来季への期待【小宮山悟の眼】

ドジャース・前田健太の適性は先発か、中継ぎか。ポストシーズンの活躍からみる来季への期待【小宮山悟の眼】

ロサンゼルス・ドジャースの前田健太投手の2年目が終了した。今季は先発としてスタートしながら、中継ぎを経験。ポストシーズンはブルペン陣の一員として、獅子奮迅の活躍で存在感を示していた。先発投手である前田は新境地を見せたが、果たして彼の適性は中継ぎなのか。来季への展望も含めて考えてみたいと思う。

2017/11/07

text By

photo

Getty Images



来季、先発でいきる中継ぎの経験

 今年のポストシーズンでの前田健太の活躍は抜群だった。
  
 先発で登板しているときは、ベースの四隅を丁寧についていくピッチングばかりしていたが、ブルペンからの登板では自分のボールの力を信用して、多少コントロールが甘くなっても力で押し込むストレートを投げていた。そして、そのボールがあることによって、スライダーが相当効いていた。
 
 先発登板は、どうしても先を見て5回6回を目指して投げようとする。それが不安定な立ち上がりにつながっていた。短いイニングの場合、目の前のバッターに全精力を注ぎこんで、抑えることができる。
 
 この経験を先発に戻った時にどういかしていくか。
 
 先発の場合、目の前のバッターを殺しながら、1イニングを投げ終える。さらにイニングを重ねるということを目指していかなければいけない。それで体が持つのかという意見が出るのもわかるが、それはキャリアを積み重ねていくしかない。来季もドジャースのブルペン陣が充実した陣容になるのであれば、先発投手は5回を投げ切ることができればいいわけだ。
 
 今季、前田が好調のときは5回まで投げ切って降板ということが多かった。
 
 そう考えると30試合に先発して5イニングをしっかり投げ切る。そうすることで来季は15~20の勝ち星を積み上げられるのではないか。リリーフとして無駄なボールを投げないということを学習できたはずだから、ストライクゾーンの中で攻めるというのを先発でも続けてほしい。

1 2