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イチロー、新天地で指導者の役割も――孤高のヒットメーカーが、最高のムードメーカーへ

マーリンズと1年契約を結んだイチロー。2月24日のキャンプインから、若い選手とコミュニケーションをとり、早速チームに溶け込んでいる。

2015/03/02

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若いチームにすっかり溶け込んだイチロー

 孤高のヒットメーカーが、今では最高のムードメーカーに様変わりした。第4の外野手という控えの立場を受け入れ、マーリンズと1年契約を結んだイチロー。2月24日のキャンプインから、驚くべきスピードで若いチームに溶け込んでいっている。

「ノリは僕とは違って、ちょっとムネ(ブルージェイズ・川崎宗則)寄りですけど。明るいのは僕好きなので。いいかなと思う」

 ラテン系の若手がずらりと並んだチームと初日のワークアウトを終えたイチローは、テレビカメラの前で笑顔で振り返った。特に外野の3人のレギュラーは左翼イエリチが23歳、中堅オズナが24歳、右翼スタントンが25歳。一回り以上下の選手たちに英語、スペイン語を交えながら、積極的にコミュニケーションをはかった。

 10月に42歳を迎えるイチローは、現役野手ではメジャー最年長となった。昨季は年上でプレーしていた44歳のジェーソン・ジアンビがキャンプ直前に現役引退を公表。明言はしていないが、42歳のラウル・イバネスも、レイズの後任監督やヤンキースの打撃コーチの候補に挙がるなど、引退が規定路線だ。

 数少ない「生きる伝説」となった背番号51。イエリチ、オズナらは、幼少時代に魔術師のようにバットを操るイチローの全盛期をテレビで見て育った。
 若手は「将来殿堂入りするような選手と一緒にプレーできて光栄だ。彼の経験を色々と聞いてみたい」と口をそろえれば、指導者たちは「いかに彼のプレーを見て、その頭脳を盗めるか。目を、耳を彼から離してはいけない」と尻を叩く。当初から期待されたメンター(教官)としての役割は、キャンプ初日から発揮されている。

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