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ダルビッシュは大丈夫!田中将大は「一人ぼっち」になるのが気がかり【田口壮の眼 第2回】

オリックス時代にはイチローとともに日本一に輝き、その後メジャーリーグではマイナーからすさまじい努力でメジャー昇格を果たし、カージナルス、フィリーズで世界一に輝いた野球解説者・評論家の田口壮氏。そんな田口氏に2015年のMLBをたっぷり語ってもらいました。第2回は注目のMLBプレーヤー、そして日本人投手について伺いました。

2015/02/20

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Kenji Yasuda/Photoraid



昨年と違うベンチの空気が田中の投球に影響するか?

――さて、日本人選手についてです。今年は野手は3人、投手は7人になりました。
 
田口 松坂大輔投手、黒田博樹投手、中島裕之選手、田中賢介選手が帰って、新しい人は1人も行っていませんね。
 
――ダルビッシュ有選手は昨年8月にDL入りして以降、投げていません。
 
田口 おそらく「ちょっと休もうよ」という感じで休んだんでしょう。だから全く問題ないと思います。3年やって初めて要領がつかめるところもありますから、心配することはありません。テンポ、リズムをつかんで、頭でも体でも覚えているから、シーズンを通してやってくれると思います。
 
――ヤンキースに一人残った田中将大選手は?
 
田口 投げてみて、肘の状態が大丈夫ならば問題ないでしょう。むしろ今年は、イチロー、黒田両選手がいなくなり、日本語でコミュニケーションをとれる選手がいないということで、影響が出てくる可能性があるかと思います。僕は2008年に井口資仁選手と1カ月だけロッカールームが一緒になりました。8年のMLBのキャリアで、日本選手と一緒になったのはそれだけでしたが、その1カ月、楽しかったです(笑)。通訳の方もいるけど、ロッカーやベンチで日本語がしゃべれるのは、何と快適なんだ、こんなにも気持ちが伝わるのか、と。田中投手は去年とは違った雰囲気でベンチの中にいなくてはならない。それが投球にどう影響するかでしょうね。
 
――その点、ボストンは日本の選手にはいい環境だと言われていますね。
 
田口 上原投手と田澤投手はブルペンでいつも一緒にいます。それに加えてクラブハウスには日本のシェフの方がいて、日本食も出してもらえるそうです。この二人は実績も十分ですし心配ないです。昨年の後半、少し休んだこともありますし、前半そんなに無理して監督が使わなければ、後半フル回転できるのではないでしょうか。

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