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【MLB】不正投球? パドレスの抑え候補キャップス、投球動画投稿もファンの間で議論が再燃

2017/02/17

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パドレスの公式ツイッターより。



 2015年にマイアミ・マーリンズで30試合に登板し1勝0敗、防御率1.16、31イニングで58個の三振を奪いブレイクを果たしたカーター・キャップス投手。2016年にはシーズン前に右肘靭帯再建手術を受け、シーズン途中にサンディエゴ・パドレスへトレードされた。今季はパドレスのクローザーの役を狙う。
 
 そのキャップスだが、球団がTwitterに投稿したキャップスのブルペンのスローモーション動画がファンの間で話題となっている。なぜ、1本の動画が話題となるのか。それは彼の独特な投球フォームに隠されている。
 
 右投げのキャップスのフォームはセットポジションから始まり、通常の投球動作のように左足を前へ出す。しかし、左足が地面に着く直前に軸足である右足をプレートから外し、ホップ・ステップのような形で2回前へ進んでから投球するというものだ。
 
 2015年にキャップスが話題となった際に、彼の投球フォームが不正投球ではないのかという議論は巻き起こった。しかし、MLBは彼のフォームを正当と判断した。プレートに足を付けていなければならないのは牽制時のみで、打者に向かって投げる限りは大丈夫だということだ。
 
 このようなフォームを続ける利点は、リリースポイントをより打者に近い場所にすることによって、ボールの体感速度を上げることである。実際にキャップスの2015年シーズンの平均球速は97.9マイル(約157.5キロ)であったが、体感速度は101.5マイル(約163キロ)だったのだ。
 
 今回、パドレスが投稿した動画はそのキャップスのフォームを真横から捉えたスローモーションの映像で、彼が右足を1歩2歩と前に出している姿をしっかりと見ることができる。
 
 ファンはTwitter上で、「ボーク!」や「なぜこれが合法なのか未だに分かっていない」、「不正投球がスローモーションで見られて嬉しい」などと投稿し、彼の投球スタイルを疑問視する声を多く見ることができる。
 
 2015年の投球フォームにも増して2歩目が大きくなった印象ではあるが、MLBは以前の判例を覆すのか。それとも、この投球フォームは永遠に正当なものとするのか。2017年シーズンはキャップスのフォームにも注目の年である。