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ジーターの後釜は、スター性ではなく守備力を重視――ヤンキースの現実的すぎる選択【豊浦彰太郎のMLB on the Web】

引退したデレク・ジーターの後釜の遊撃手として、ヤンキースはダイヤモンドバックスからディーディー・グレゴリアスを獲得した。守備には定評があり、地に足がついた補強と言える。

2014/12/09

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ヤンキースの堅実な選択

「年俸が制御可能」というのは年俸調停権を得ていない、ということだ。
 
 調停権を得るには原則としてメジャーで3年のキャリアが必要で、グレゴリアスの場合は来年のオフとなる見込みだ。
 調停権がない間は、球団の言い値(メジャー最低保証額、2014年は50万ドル、となるのが一般的だ)で契約せざるを得ない。要するに調停権を得る前の選手は球団にとってお買い得なのだ。
 
Gregorius isn’t exactly great, of course. Not yet. Possibly not ever. Probably not ever. He has some very nice players come up in his similarity scores (Greg Gagne)
グレゴリアスは、確かに偉大というほどの選手ではない。まだ、偉大ではないし、これまでも偉大であったことはないかもしれない、いやおそらくそうだろう。それでも彼は似たタイプ(訳者注 貧打だが、守備は堅実)であるグレッグ・ギャクニー(訳者注 80-90年代の遊撃手)のようなとても素晴らしい選手にはなるだろう。
 
 遊撃手にとって、もっとも重要な能力は守備力だ。
 ジーターは全盛期ですら、守備範囲の狭さが弱点として指摘されていた。
 
 彼の後継者を選ぶにあたり、ヤンキースはジーターのようなスター性ではなく、堅実な守備力を重視したのだ。
 面白味がないという意見もあるだろうが、極めて堅実で現実的な選択だと言えるのではないだろうか。
 
出典:”Breaking down the 3-way deal between the Yankees, Tigers, and Diamondbacks” by Grant Brisbee in SB Nation in Dec. 5 & 4 2014

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