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【MLB】イチローが振り返った、オルティズとの球宴「彼は唯一話しかけてくれる選手だった」

今シーズン限りでの引退を宣言しているレッドソックスのオルティズ。史上最高のDHであり、イチローも絶賛する球界屈指の人格者、ビッグ・パピは最後の大舞台でどんなパフォーマンスを見せるのか。

2016/07/13

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Getty Images



DHでこれだけプレーできるのは驚異的

 マイク・トラウト、ブライス・ハーパーら今を煌めくスター選手たちが揃った2016年のMLBオールスターゲーム。売出し中の若手スターから、メジャー最年長のイチローまで誰もがその人柄を絶賛するレッドソックスのデビッド・オルティスこと「ビッグ・パピ」は、自身10回目にして最後のオールスターを終えた。

 昨年は39歳ながら37本塁打、108打点の好成績を残すも、シーズンオフに今シーズン限りでの引退を表明していたオルティズ。今年は開幕から全盛期に迫るペースの猛打を見せており、OPS1.107はリーグトップ。打率.332、22本塁打、72打点と各主要項目でもリーグ6位以内に入っており、40代での三冠王にすら手の届く範囲にいる。あまりの打棒爆発ぶりに、ファンからは引退撤回の声が絶えないほどだ。当日は4番指名打者として2打席に立ち、1打席目は一塁ゴロ、2打席目は四球だった。

 メジャー最年長であるマーリンズのイチローもボストン地元紙『Boston Herald』上で、オルティズを絶賛している。

“What he’s doing, he’s a DH, and I think it’s harder to just be a DH,” Suzuki said through a translator. “Just because you go out in the field and that’s how you get into the rhythm of a game. And for him to be able to play this long at DH, is amazing.
「彼がやってきたことは素晴らしいし、何より彼はDHです。DHとして試合に臨むのは非常に難しいと僕は思います。」と鈴木は通訳を通して語った。「なぜなら試合のリズムはフィールドに出ることで感じることができるものだからです。DHでこれだけ長い間プレーできるオルティズは驚異的です」

 かたや日本から来た抜群の強肩を誇る俊足巧打の安打製造機、かたやドミニカ出身、常にバット一本でチームを勝利に導いてきた稀代のクラッチヒッター。タイプは真逆ながら共に21世紀のアリーグを代表するスターの2人。これまで同じチームでプレーしたことは0、同一地区でプレーしたのすらイチローがヤンキースに在籍したわずか2年半の間だけながら、オールスターでは2004~2008、10年と過去に6度プレーしている。

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