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【MLB】「ダルビッシュですら進化が必要」速球勝負が2016年の投球パターンも、最後は被4本塁打で終戦に

ダルビッシュは、今季最終登板となったアリーグ地区シリーズでは4本の本塁打を献上し、その全てが速球だった。しかし、速球重視は今季の彼の投球スタイルだった。

2016/10/11

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手術明け、球威が増し速球系が増えたダルビッシュ

 自身4年ぶりとなるポストシーズンでの登板で、ダルビッシュは公式戦も含め自己ワースト4本塁打を献上した。そして、打たれた4本全てが速球だった。速球を狙い打たれたのか? たまたま打たれた球種が速球だったのか? セイバー系サイト『ファングラフズ』は、ダルビッシュの投球内容を分析した上で、「ダルビッシュですら進化を必要とする」と評した。

 10月7日のアリーグ地区シリーズ第2戦に先発したダルビッシュは、ブルージェイズ打線の本塁打攻勢で5点を失い5回で降板した。打たれた4発全て速球だったのは、一見芸がないようにも見える。

 しかし、記事で紹介されているデータを参照すると、速球重視こそトミー・ジョン出術から復活し、幾度となく奪三振ショーを展開したダルビッシュの今季の投球パターンであることがわかる。

球種割合
 14年 速球65.3%、スライダー25.5%、カーブ7.4%、チェンジアップ4.6%
 16年 速球69.3%、スライダー20.8%、カーブ6.0%、チェンジアップ2.5%

 手術前の2014年と2016年の球種構成を比較すると明らかに速球比率が上がっている。
 そして、速球の中心となるフォーシームの平均速度も92.4マイルから93.3マイルに向上しているようだ。これは、術後のリハビリとその間に取り組んだ肉体改造の成果だろう。

 ただし、速球の中でのミックスも変化している。フォーシームとカッター(カットファストボール) の比率が低下し、その分ツーシームを多用しているのだ。

 14年 直球38.5%、ツーシーム12.7%、カットボール14.1%
 16年 直球40.4%、ツーシーム18.6%、カットボール10.3%

 ツーシームの多用は特に初球において顕著だという。また、ダルビッシュと言えば、鋭いスライダーで知られている。記事では、彼のスライダーの横の変化幅はメジャートップであるとのデータも掲載されている。

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