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【MLB】マリナーズ・青木、来季契約に影響及ぼしかねない3A降格――メジャー生き残りをかけた戦いに

シアトル・マリナーズの青木宣親は現在3Aでプレー。本来のパフォーマンスを取り戻すための降格と首脳陣は説明したが、マイナー暮らしが長引くと来季以降の契約にも影響してくる。

2016/07/04

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青木の強みだった対左投手が今季は1割台に

 自動更新とは別に、本人側と球団側に契約延長権は残されている。

 仮に球団側が契約延長に否定的でも、本人が「Yes」なら来季は年俸600万ドル(約6億1800万円)が保証される。ただ、自動更新もならず球団側も「No」なら、それは事実上の戦力外扱い。メジャーの25人という限られた枠に入れられることはなく、高い年俸をもらいながらマイナーで飼い殺しとなる可能性が高い。

 本人側もそのあたりの事情は汲むはずで、退団の流れとなろう。そうしてFAとなった35歳を迎える選手に対し、他球団からメジャー契約が提示されるというのは現実的ではない。

 スコット・サービス監督は「彼本来のパフォーマンスを発揮できていない。それを取り戻してほしい」と降格の際に話した。全体的に低調だが、特に際立つのが青木の特長だった対左腕の成績。メジャー通算では対右腕の打率.272に比べ、対左腕は左打者ながら打率.304と上回る。それが今季は対右腕が打率.276で、対左腕は打率.177。左キラーという長所が、短所となってしまった。

 タコマでは6月27日のフレズノ戦からプレー。初戦からいきなり二塁打含む2安打1打点。次戦は4タコに終わるも、30日のラスベガス戦では課題の左腕から右中間二塁打を放った。そして1日の同戦は3安打2四球と5打席全てで出塁してみせた。

 足踏みは命取り。単なるマイナー調整ではなく、青木にとってはメジャー生き残りをかけた戦いがもう始まっている。

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