大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



イチロー、世紀の大打者ピート・ローズ、タイ・カッブと比較される存在に

ピート・ローズ、タイ・カッブとイチローの3人は、時代は違えど40代になっても結果を残し、偉大な成績を残している。

2016/06/11

text By

photo

Getty Images



ピート・ローズは40歳から6年で699安打

 ただ、その通算打率は大きく異なっている。時代背景もあるが、3人の打者の持ち味は、違うのだ。

■イチロー
NPB 9年 3割以上7回 3割5分以上4回
 首位打者7回 打点王1回 盗塁王1回

MLB 16年 3割以上11回 3割5分以上4回
 首位打者2回 盗塁王1回

通 算 25年 3割以上17回 3割5分以上8回
 首位打者9回 打点王1回 盗塁王2回

■ピート・ローズ
MLB 24年 3割以上16回 3割5分以上0回
 首位打者3回

■タイ・カッブ 
MLB 24年 3割以上20回 3割5分以上13回 4割以上3回
  首位打者12回 本塁打王1回 打点王4回 三冠王1回 盗塁王6回

 タイ・カッブの時代は4割打者が毎年のように出ていた。極端な打高投低だったが、その中でもカッブの成績は傑出していた。通算打率.367はMLB史上最高であり、アンタッチャブルだ。

 ピート・ローズは首位打者を3回とっているが、1969年の.348が最高打率であり、.350以上はマークしていない。60年代、70年代は投高打低の時代だったが、それを加味してもローズはアベレージヒッターではなく打数も多く安打数も多い安打製造機タイプと分類できる。

 イチローはNPBではアベレージヒッター、MLBでは安打製造機だったと言えよう。
 しかし4000本もの安打を打つためには、打撃能力に加え、40歳を超えてからの持久力がなければ不可能だ。40歳を迎えるシーズン以降の3選手の成績。

■イチロー
MLB 3年 345試合 871打数231安打 打率.265
■ピート・ローズ
MLB 6年 732試合 2574打数699安打 打率.273
■タイ・カッブ
MLB 2年 228試合 843打数289安打 打率.343

“球聖”タイ・カッブはすごすぎるが、3人ともにリーグ平均打率を上回る数字を残している。

 イチローにはMLB公式記録となる「3000本安打」という大記録も残されている。
「日米通算」は一つのマイルストーンに過ぎないが、こうして3人の成績を並べると、イチローが球史に残る大打者であることを実感できる。

1 2