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【MLB】ハンバーガーリーグから脱却? フィリーズ、約1億円の投資でマイナーチームの食環境改善へ

マイナーリーグは通称ハンバーガーリーグ。そしてメジャーリーグはステーキリーグとその食生活の格差が野球界の伝統となっていた。フィラデルフィア・フィリーズの「食」に対する新たな取り組みにより、新たな文化が生まれるか。

2016/05/08

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他球団に差をつける取り組みとして浸透するか?

 先週フィラデルフィア・フィリーズ傘下のダブルAレディング・フィリーズでは、昼食にサーモン、ブロッコリーと麺類が提供された。そして試合後には牛のわき腹肉の切り身とアスパラガス。翌日の試合前には、バーベキューチキン、焼きズッキーニとポテトが用意された。全ては栄養学上のプランに基づいて提供されている。

 ロサンゼルス・ドジャースでは、昨シーズンにマイナーリーガーへオーガニックの食事が提供され先駆者となった。
 フィリーズはそこまで抜本的な取り組みとはいかないが、食事に対する価値を共有し、他チームに差をつける取り組みの一つと成りうる。

 トリプルAに在籍するベテラン捕手のJ.P.アレンシビアは、 「選手育成に億単位で投資しているのにもかかわらず、提供される食事はピーナッツバターとゼリー(ジャム)のサンドイッチ?」と皮肉を交えつつ、何においても食生活の重要性について話している。

 これまではハンバーガーリーグのマイナーリーグと、ステーキリーグのメジャーリーグと、食生活の格差がハングリー精神を生むものとして築き上げられてきた。その”伝統文化”の消滅は、メジャーリーグを目指す若い選手にとっては大歓迎であることは間違いないだろう。

出典: Minor-league Phillies put on the feedbag by Matt Gelb in Philly.com on May 6, 2016

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