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【MLB】マリナーズ岩隈、初勝利が遅れた理由は「制球力」の悪化。ストライク率落ちて球数増加に

シアトル・マリナーズの岩隈久志は現地5月3日のオークランド・アスレチックス戦で7回自責点1の好投を見せて今季初勝利を果たした(1勝3敗)。

2016/05/05

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今季はゴロよりもフライアウトが増加

 制球の悪化は打者の打ち取り方も変化させた。
 良いときの岩隈は、早いカウントで打者を追い込んで、ゴロを打たせるのが得意だった。フライアウトは、岩隈本来の打ち取り方ではなかった。

 ゴロアウトとフライアウト(ライナー含む)の比率を見れば、今季の変調は一目瞭然だ。

2012年 1.52
2013年 1.27
2014年 1.28
2015年 1.46
2016年 0.96

 岩隈は今季、フライアウトのほうがゴロアウトよりも多い。球が高めに浮いているからだ。打ち取っても良い傾向とは言えなかった。

 ただ、スロースターターである。4月は通算で2勝5敗、防御率4.00。立ち上がりが良くないのだ。

 5月最初の登板で7回自責点1の好投。
 まだ制球は安定せず、2回には2四球で満塁のピンチを招いたが、これを切り抜け、88球という少ない球数で7回を投げ切った。

 マリナーズはここ10試合で7勝3敗、今日の岩隈の勝利でついにレンジャーズを抜いて、アリーグ西地区首位に立った。

 岩隈にとって、5月は得意な季節だ。通算8勝目(2敗)。防御率は2.87。先発2番手の復調は、チームの上げ潮ムードをさらに盛り上げるだろう。

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