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39歳のA-Rod、それでもヤンキースには必要か?【豊浦彰太郎の MLB on the Web!】

2015年、A-Rodがどの程度やれるかは蓋を開けねばわからない。しかし、彼は今でも優れた打者で、その年俸に見合うは別にしてヤンキースにとって必要な戦力だ。1年間のブランクも故障の療養期間としてプラスかもしれない。

2014/11/09

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正一塁手のマーク・テシェーラよりも頼りになる

処分を受け入れてからも、A-Rodは一貫してヤンキース移籍後の薬物使用は否定していたが、先日米紙マイアミヘラルドは、今年1月に米麻薬取締局の取り調べで彼はその使用を認め薬物提供者に口止め料も払ったと告白していたと報道した。

 今やイメージは最悪。それでもノルマンディンは戦力としてのA-Rodを評価しているようだ。162試合を欠場した後に彼がどれだけやれるかはわからない。しかし、彼はまだ39歳でその実力はまだハイレベルだとしている。

Despite playing with and recovering from injuries from 2011 through 2013, Rodriguez batted .269/.356/.441, good for a 115 OPS+. That’s not elite like in A-Rod’s peak, but it was right around the same production that Howie Kendrick, Mark Trumbo, teammate Mark Teixeira, Lucas Duda, Chase Utley, Nelson Cruz.
2011-13年、彼は故障が完治していない状態でのプレーでありながら、(打率 / 出塁率 / 長打率は) 269/.356/.441,でOPS+は115だ。これは全盛期のA-Rodのようなエリートには相応しい数字とは言いかねるが、ハウィ・ケンドリック、マーク・トランボ、同僚のマーク・テシェーラ、ルーカス・デューダ、チェイス・アトリー、ネルソン・クルーズら(の強打者)と同等の水準だ。

「打率 / 出塁率 / 長打率」はセットで「スラッシュライン」と呼ばれ、確実性とパンチを表す指標として、近年MLBでは良く引用される。

 OPS+が115とは、得点力がリーグ平均に対し15%高いことを示している。もちろん、その超ド級の契約に見合うかどうかは全く別問題だが、今季貧打に泣いたヤンキースにとって、彼の打棒は欠くことができないものだというノルマンディンの主張はそれなりの説得力がある。

 来季、ヤンキースはA-Rodを一塁でも起用すると報道されている。正直なところ近年全く精彩がない正一塁手のマーク・テシェーラよりも頼りになるのではないか。テシェーラの昨季の「スラッシュライン」は.216/.313/.398でしかない。

 1年間のブランクの影響はどうだろう。
 これも過去数年故障に苦しんだことを考慮するとむしろ良い療養期間だったと、とることもできる。

 そもそも、40歳前後の投手がヒジの靭帯再生手術(通称トミー・ジョン手術)を受け1年以上のリハビリ期間を経て復帰した例はいくらでもある。要は、この処分期間を彼がどう過ごしたかだ、マイアミ大学の施設でハードなトレーニングに取り組んでいるとの報道もある。彼の中に、まだ純粋なベースボールへの情熱の炎が燃え盛っているならノルマンディンの主張は正しいと言えるだろう。

出典:“Alex Rodriguez might still be good at baseball, you know”by Marc Normandin in SB Nation Nov. 6th 2014

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