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【MLB】イチローと同僚に。5年契約でマーリンズ入団のチェン、毎年デッドラインの放出候補の可能性も

オリオールズからFAとなっていた元中日の左腕チェン・ウェインがマーリンズとの5年契約に合意。新天地では2番手を期待されるチェンだが、悪名高いマーリンズ故に、数年で放出される可能性もある。

2016/01/13

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契約期間中のトレードの可能性も

 代理人のスコット・ボラスが、5年総額1億ドルの契約を模索していると報じられていたチェンだが、最終的にはボラスの期待を下回る5年8000万ドルでマーリンズとの合意に至った。
 
 契約の内訳は、契約金800万ドルで1年目600万ドル、2年目1400万ドル、3~5年目総額5200万ドル、6年目1600万ドル(オプション)となっており、6年目のオプションはチェンが5年目に180イニングをクリアするか、4、5年目に合計で360イニングを上回れば、自動的に更新される。
 
 特徴は近年一般的となっているオプトアウト条項が付帯している点で、チェンは希望すれば2年後の2017年オフにFAとなれる。オプトアウトを行使した場合、マーリンズはチェンの全盛期(30~32歳)の2年間をわずか2800万ドルという格安で保有できることとなり、メディアからはマーリンズの狙いはこの2年間チェンを使うことだという声も大きい。
 
 また、今回の契約にはトレード拒否権がついていない。このことから『CBS Sports』はチェンの契約期間中のトレードも十分ありうると見ている。
 
The deal does not include a no-trade clause, and with the Marlins history it’s possible that Chen will be a trade chip at any of the next five upcoming deadlines.
トレード条項がついていないこと、そしてマーリンズの歴史を考えれば、チェンはこれからの5年間、毎年デッドラインの放出候補に挙がる可能性がある。
 
 過去に幾度もファイヤーセールを敢行した実績のあるマーリンズ。チェンの前に大型契約を結んだバーリーも、移籍1年目のシーズンにチームが予想外の不振に陥ったため、他の有力選手とともに1年目のオフにトレードされている。長期契約を結んだチェンだが、遠からぬうちに他球団のユニフォームを着ている可能性もゼロではない。
 
 放出についての憶測も多いが、マーリンズ最大の課題であった先発2番手に絶好の人材を得たことは事実。チェンの新天地マイアミでの飛躍を期待したい。
 
出典:Marlins cut 5-year deal with left-hander Chen by Joe Frisaro in MLB.com on Jan.12 2016
Report: Marlins and free-agent LHP Wei-Yin Chen agree on 5-year deal by David Brown in CBS Sports on Jan.12 2016

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