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3000安打へカウントダウン。マーリンズ・イチローが2016年の『主役』に

3000本安打へ残り65本。イチローは2016年、大記録を懸けてマーリンズでプレーする。

2016/01/03

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幹部もイチローを激賞

 昨年10月6日にイチローとの契約延長を発表した際、デビット・サムソン球団社長が当人について「野球に対する情熱はもちろんのこと、彼の肉体はあらゆる年齢の選手にも劣っておらず、41歳(当時)であることを感じさせない」「彼は真摯にプレーすることにこだわっていて、MLBに尊敬の念を抱いており、ほかの選手たちや野球に対しても敬意を示している」などと絶賛の嵐で評したことは米メディアでも大きく報じられた。球団幹部が、ここまで一人の選手を激賞するのは異例と言っていい。それほどまでにイチローはマーリンズに必要不可欠な存在として認められているということだ。
 
 米メディアの間では、正中堅手のマルセル・オズナがトレード要員になっているとの情報も飛び交っている。このオズナの去就次第では、イチローの先発機会が昨年より増える可能性も高まるかもしれない。
 
 そして、マーリンズの新打撃コーチに就任したバリー・ボンズ氏との融合もイチローにとってはいい影響を与えられそうだ。現役時代にジャイアンツなどでプレーし、歴代最多の通算762本塁打をマークしたボンズ氏と、メジャーの年間本塁打数は2005年の15本が最多で、ここまでどちらかと言えば長打よりも内野安打など単打中心の打撃が目立つイチローは一見すると対照的な感がある。
 
 しかしながら両者は共通点も多い。
 特にさまざまなプレッシャーと戦いながら数々の金字塔を打ち立て、野球に対するストイックな考え方を持っている部分はきっと相通じるものがあるだろう。43歳まで現役としてジャイアンツでプレーを続け、そのラストイヤーとなった2007年も当時チームトップの28本塁打を叩き出したボンズ氏から、今年10月に43歳を迎えるイチローが得るものも決して少なくはないはずだ。 
 
 レジェンドのイチローが今年も春先から話題を独占しそうだ。

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