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日本代表・侍ジャパン、ミスで宿敵・韓国に逆転負け。首位陥落で決勝進出も厳しい状況に【U-18野球W杯】

2019/09/06

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<U-18野球ワールドカップ スーパーラウンド ●日本 4―5 韓国〇>(6日、韓国:ドリーム・ボールパーク)
 
 野球日本代表「侍ジャパン」は6日、スーパーラウンド2戦目で韓国代表と対戦。延長戦までもつれ込んだ接戦を、4-5で落とした。
 
 開催国・韓国との大一番で先発を託されたのが、最速163キロ右腕・佐々木朗希(大船渡・3年)。大学日本代表との試合(26日)では圧巻の投球を見せた佐々木だが、今大会のオープニングラウンドは、右手中指のマメの影響で出遅れ登板なし。この日が国際大会デビュー戦となった。
 
 初回、制球に苦しみながらも、4番チャン・ジェヨンから空振り三振を奪うなど、韓国打線に得点を許さなかった。しかし、マウンドで右手を気にする様子を見せていた佐々木は、1回19球で降板。右翼に就いていた西純矢(創志学園・3年)が、指名打者(DH)を解除して緊急登板した。
 
 その西は、想定外のマウンドでも、実力を発揮。4回を5安打、4奪三振、無失点に抑える好救援で、試合を作った。
 
 一方、打線は韓国先発ソ・ヒョンジュンの前に、初回、4回とチャンスをつくるも、打線がつながらず、得点を挙げることができない。6回まで両チームとも無得点と、ハイレベルな投手戦で試合は進んだ。
 
 均衡を破ったのは日本だった。7回、安打で出塁した韮澤雄也(花咲徳栄・3年)を一塁に置き、6番・宮城大弥(興南・3年)が左安打でつなぎ、2死ながらも得点圏に走者を進める。この場面でベンチは、6回裏に登板した飯塚脩人(習志野・3年)に代えて、熊田任洋(東邦・3年)を代打起用。この采配がズバリ的中した。
 
 熊田は2ボールからの3球目、やや甘く入ったスライダーを振りぬくと、打球は一、二塁間を破り待望の先制点。さらに水上桂(明石商・3年)も続いて2点目を挙げ、ここまで好投を続けていたソ・ヒョンジュンをマウンドから引きずり下ろした。
 
 しかし8回、前の回からマウンドに上がっていた宮城が韓国打線にイ・ジョヒュンの安打などで、2死二、三塁のピンチを招く。迎えたナム・ジミンに対し、宮城は打ち取った当たりとしたが、三塁手・石川昂弥(東邦・3年)が一塁へ悪送球。この間に走者が2人還り、同点とされた。
 
 試合は、9回サヨナラの危機を西の好返球もあり延長10回サドンデス(無死一、二塁から)に突入。日本は、森敬斗(桐蔭学園・3年)の犠打で1死二、三塁とすると、2番・武岡龍世(八戸学院光星・3年)が、走者2人を還すライトオーバーの適時二塁打。武岡は三塁を狙って刺されたものの、値千金の勝ち越しタイムリーをマークした。
 
 10回裏にマウンドに上がったのは林優樹(近江・3年)。しかし林は、先頭打者のバント処理で一塁へ悪送球し、1点差に迫られる。さらに四球で無死満塁と絶体絶命のピンチ。この場面で池田陽佑(智辯和歌山・3年)がマウンドを引き継ぐ。
 
 池田は、ナム・ジミンを3球三振に仕留めたが、続くシン・ジェンウに押し出し四球を与え同点に追いつかれると、最後はパク・ミンに犠飛を打たれた。
 
 日本は韓国にサヨナラ負けを喫し、ラウンド戦績を2勝2敗とした。この日勝利したアメリカとチャイニーズ・タイペイが3勝1敗でトップに立っており、決勝進出に向け後がない状況となった。あす7日はオーストラリアと対戦する。