大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



Home » コラム » 史上最強の聖光学院に足りなかったもの。勝負分けたバントの失敗、理想と裏腹な野球に感じた“気持ち悪さ”

史上最強の聖光学院に足りなかったもの。勝負分けたバントの失敗、理想と裏腹な野球に感じた“気持ち悪さ”

  福島大会を12年連続で制覇し、夏の甲子園に出場した聖光学院。「史上最強」と言われたが、報徳学園(東兵庫)に2-3で敗れた。競り負けた試合のようにも見えるが、聖光学院は目指す野球ができていなかった。

2018/08/12

text By



敗因は2度のバント失敗にあるのか

 12年連続出場の聖光学院(福島)が初戦で姿を消した。
 
 「聖光学院史上最強」
 
 そううたわれて臨んだ舞台だったが、地元・東兵庫の報徳学園に2-3で敗れた。10安打を放ちながら2得点。何が足らなかったのか。
 
 「バントの差が勝敗の分かれ目だったかなと思います。バントを決めていれば、あと何点取れたか分からないけど、きちっと決めた方(相手)、決められなかった方(聖光学院)の差なのかなと思います」
 
 聖光学院・斎藤智也監督はそう振り返った。
 
 結果をもとに試合を振り返れば、バントが試合を分けたと言えるだろう。
 
 報徳学園は1番の小園海斗が3度、先頭打者として二塁打を放ち、送りバントで三進、三度ホームを踏んでいる。
 
 一方の聖光学院は、7回裏に無死一、二塁から3番・矢吹栄希が、8回裏に無死一塁からから大松将吾が送りバントを失敗した。そのため、敗因をそこに挙げたい気持ちは分かる。
 
 しかし、今年の聖光学院のチームカラーを考えると、その作戦は本当に正しかったのか。

1 2