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甲子園に打順革命? 増える“攻撃的2番”。好投手相手に強振、狙うは確変イニング【全国高校野球】

第99回全国高校野球選手権大会は17日、1、2回戦が終了し、ベスト16が出そろった。彦根東のサヨナラ勝ちでスタートした今大会は、2日目の第1試合で昨夏の覇者・作新学院(栃木)が敗退。2回戦では春夏3季連続4強の秀岳館(熊本)が広陵(広島)に敗れるなど、激戦が相次いだ。今大会のここまでの試合を振り返りたい。

2017/08/18

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ホームラン量産は好打者・好投手が多い証?

 大会の通算本塁打が30本に達したのが歴代最速だったことから、今大会の本塁打の多さがうかがい知れる。2006年大会が最多本塁打と記憶しているが、当時は「飛ぶボール」疑惑が囁かれたこともあった。今大会も一部の選手から「地区大会よりボールが飛ぶ」という声も上がったが、実際はどうなのか。
 
 聖光学院の斎藤智也監督は、「うちのチームからホームランが出ていないのではっきりと言えませんが、選手の体幹や振る力は強くなり続けていますよね。バッターは進化できる科学的な練習法がある。だから、どのチームを見ても振れますよね。強く振れるバッターが多く、当たり前にホームランが出る時代になって来た」と分析する。
 
 しかし、北海道日本ハムファイターズのスカウト・熊崎誠也氏の言葉を借りると、「選手の打球が銀傘まで上がるのを見ていると、打者だけの力ではなく、投手もいいからボールが高く上がる。フルスイングする打者も多いし、その影響もあるんじゃないか」という見解は捨てがたい。
 
 トラックマンデータを活用しないと分からない部分でもあるが、相関関係は見過ごすことはできないだろう。スピンのあるボールに対して力をぶつけていくから打球が飛ぶのである。

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