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甲子園出場を逃したドラフト候補。九州4人の本格派投手、北の大地のサウスポー、二刀流の逸材ら

7日に開幕する第98回全国高校野球選手権大会。寺島(履正社)藤平(横浜)ら甲子園出場を果たした選手もいれば、地区予選で惜しくも涙した選手たちもたくさんいる。甲子園でぜひ見たかった逸材たちをクローズアップする。

2016/08/06

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全国に潜む将来性溢れる選手たち

 野手は投手ほど評価の高い選手が多くはないが、それでも将来性を感じる魅力的な選手はいる。その筆頭格が石垣雅海(酒田南)と細川成也(明秀日立)の二人だ。ともにプロからの需要の高い右の強打者タイプということがまず大きな魅力。石垣は力任せだったスイングにだんだん力みがなくなり、楽に振って飛ばすコツを掴んだように見える。高く上がる打球の軌道は得難い長所である。
 
 細川はまだパワーで飛ばしたいという思いから空回りすることも多く、夏は7試合で3安打と苦しんだ。だが、それでもそのうち2本がホームランというのはさすが。とらえた時の打球の迫力は高校時代の中田翔(日本ハム)を彷彿とさせ、投手としても最速146kmをマークする強肩も大きな武器だ。
 
 最後に一人、投手、野手両面で将来が楽しみな中川楓(桐光学園)を紹介したい。投手としては渡辺俊介(元ロッテ)のような柔らかいアンダースローで1年夏から主戦として活躍。打撃も関東屈指の左の強打者で、春の神奈川県大会は7試合で4本塁打。夏もホームランは1本ながら10安打中6安打が長打で、打率も5割近い数字を残した。下級生の頃はショートも守り、フィールディングのうまさにも定評がある。なかなかいない本物のアンダースローとして希少な存在である一方、野手としての評価も高いだけに今後の動向には注目だ。
  
 ここで紹介したのはほんの一部の選手。まだまだ全国には将来性溢れる選手が潜んでいる。夏の甲子園の熱戦がいよいよ始まるが、その裏で次のステージに向けて密かに牙を研いでいる選手達がいることも忘れないでもらいたい。

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