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東大・宮台康平、困難な道に挑戦し続ける男。野球と勉強の両方でトップを目指す姿は後輩の刺激に

今春、東京六大学野球で脚光を浴びた東京大学の宮台康平。中学・高校時代の恩師は今の活躍は「想像の上をいく」と話す。

2016/06/04

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宮台の活躍は現役の湘南生に刺激

 性格面はどうか。「宮台は悪役だったから」と、興味深い言い回しで表現してくれた。
 
「言葉が強い。野球も勉強もできるので、自分自身に自己肯定感を持っている。いまどきの子は強い発言をすると、周りに嫌われる可能性があるので、あまり言わないんです。でも、宮台は思ったことをズバズバと指摘する。チームから飛び出ることを恐れていませんでした」
 
 湘南にはチームで回している野球ノートがあるが、宮台は「これでは勝てない」「これが湘南の弱さだ」と、鋭い言葉を記していた。宮台が一番嫌っていたのが、「湘南生は勉強ができるから、野球で勝てなくても……」という考えだ。野球は野球。野球をやっているときは、野球で勝負する。
 

 
 座右の銘は、「もっとも困難な道に挑戦せよ」。野球と勉強の両方でトップを目指す。甲子園出場と東大合格。両方を成し遂げるために、甘さは許さなかった。この言葉は、湘南で校長を務めた川井陽一先生(2007年度から12年度まで)が、全校生徒の前で伝えたもので、今でも学校全体のスローガンとして残っている。
 
 宮台の活躍は、現役の湘南生にも大きな刺激となっていて、今年はレギュラー2人が「宮台さんのように東大で活躍したい」と東大合格を目標にする。
 
 今後の宮台は、チームメイトの田口耕蔵とともに6月17日から行われる大学日本代表の選考合宿に参加。もし、東大からの代表入りとなれば、1983年に選出された大越健介氏(現NHK)以来の快挙となる。

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