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前橋育英監督が選手に伝える“後輩”山本昌の継続力。「1日15分を変えると人生劇的に変わる」を体現

2022/06/25

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産経新聞社



高校野球 最新情報

 いよいよ全国各地で甲子園予選がスタート。群馬県でも7月9日から熾烈な出場争いが繰り広げられる。2013年に全国制覇を成し遂げ、甲子園常連校にも数えられる、荒井直樹監督率いる前橋育英高校は今年も甲子園出場が期待されている。6月21日に発売となった『凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること』(田中夕子構成)から内容を一部抜粋して公開する。

 

 

情報過多の時代に

 あの頃はこうだった、と昔話をするのは好まない。何しろ、私が現役時代という大昔と比較するまでもなく、前橋育英の監督に就任した当時と今を比べれば、取り囲む環境も含め、むしろ変化したことばかりだ。
 
 たとえば情報量。パソコンやタブレット、スマートフォン、いつでも気軽にインターネットで世界中の情報をリアルタイムで収集することができる。それこそ監督の話やアドバイスなど聞かなくとも、必要な情報を得ようと思えばいくらでも得られる時代だ。かつては専門書を開かなければわからなかったことも、映像で見ることができるし、トップ選手の映像もリアルタイムでテレビにかじりつかなくても、見たいものだけをピックアップして見られる。何とも恵まれた環境だ。
 
 とはいえすべてがいいことばかりではない。情報量が莫大になればなるほど、何が必要かわからなくなることもある。
 
 典型的なのが、練習中に「どうだ?」と声をかけるたび、毎日違うことを答える選手だ。

 同じことを、同じように聞いても、昨日はこう言っていたのに、今日はこう答えるか、とこちらが聞き間違いかと思うほど、答えが変わる。裏を返せば、正解がわからないけれど情報だけはある。あれもこれも、と入ってくるものすべてを試したい。試さなければいけない、と混乱している証拠でもある。
 
 そういう選手に対してどう接するか。まずはどんな情報を見ているのかを聞く。「見るな」と言っても無理だ。むしろこの時代に「情報を遮断しろ」と言うほうがはるかに難しいのだから、見ている動画の種類を聞き、さりげなく加える。
 
「そうか、それもいいけどYouTubeを見るなら山田哲人のバッティングとか、見逃し方を見たほうがいいんじゃないか」

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