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【プレミア12】韓国に敗れた侍ジャパン。健在だった、ロッテ イ・デウンの勝ち運

侍ジャパンは、韓国に9回土壇場で逆転負けを喫した。プレミア12の準決勝、韓国代表の先発はイ・デウン。ロッテではシーズン中は失点しても打線の援護に恵まれて、不思議と負けがつかないことでファンの中で有名だったが、その神通力は国際試合でも健在だった。

2015/11/20

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一時は、防御率5点台で6勝をマーク

 昨オフにカブス傘下AAAからロッテに入団したイ・デウンは、開幕3戦目のソフトバンク戦で初先発。3点のリードを許したが、4回,5回に味方打線が5本のタイムリーを放ち逆転、6回1/3を4失点と上出来とは言いがたいピッチングではあったが初登板を初勝利で飾った。4月12日の西武戦では5回4失点も大量9点の援護を受け2勝目、続く2登板でも自身の好投に加え味方の大量援護もあり4月は無傷の4勝をマーク。

 5月1日の試合では3回5失点KOで初黒星を喫したものの、27日の広島戦では5回4失点ながら味方打線に助けられ、当時ハーラートップタイとなる6勝目をあげた。

 イ・デウンの不敗神話を象徴する試合となったのが6月3日の阪神戦だ。この日のイ・デウンは3回途中4失点でKO。味方打線は8点ビハインドの7回、それまで32イニング連続無得点を継続中だった藤浪を打ち崩し1イニング8得点をあげ同点に。試合は延長10回にロサが打たれ敗れたものの、イ・デウンに負けはつかず。

 この試合を終えた時点でリーグ2位タイの6勝1敗ながら、防御率は5.03。先発した9試合での味方の総得点は60点と打線の大量援護に大きく助けられた形だ。勝ち星こそあげていたものの安定感に欠き、この試合後一時的に中継ぎに配置転換された。

 救援転向後も6月9日から7月25日の間、わずか14試合の救援登板で2勝を記録。
 14日の巨人戦では自身に勝ち星こそつかなかったものの3イニングを無失点の好リリーフを見せると、9回裏にチームがそこまで完封ペースだった高木をマウンドから下し、澤村から吉田のタイムリーで逆転サヨナラ勝利。リリーフでもその勝ち運は健在だった。

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