勝敗を分けた世界での経験の差。日本代表、アジア野球選手権大会V6ならず【横尾弘一のプロにつながる社会人野球】
9月14日から台湾で行われたアジア野球選手権大会。社会人選手24名で編成された日本代表は大会6連覇を目指して戦ったが、韓国とチャイニーズ・タイペイに敗れ3位に終わった。
2015/09/24
今大会で表れた課題
今大会の日本代表は、2009年の都市対抗でHondaを優勝に導いた安藤 強監督の下、山岡をはじめ田嶋大樹（JR東日本）、西川龍馬（王子）、中山悠輝（東京ガス）と豊かな将来性を備えた若手を抜擢。ベテラン、中堅と年齢的にはバランスがよかったが、捕手を4名にする一方、外野手を4名に絞るなどポジション別ではユニークな編成となった。
そのため、普段は経験しないポジションを守るケースがあったが、そうした戦い方を実践するには強化合宿が大会直前の2日間では難しかったという印象だ。
また、チャイニーズ･タイペイは今年も若手を中心にアメリカやオランダに遠征するなど、アマチュア選手を武者修行で鍛えている。
そうした世界での経験の差も、勝敗を分けたと言っていい。来年は社会人の出場する国際大会は予定されていないが、海外遠征などで育成･強化を継続できるかどうかが、重要なテーマだと考えられる。
【第27回BFAアジア野球選手権大会の結果】
KOR TPE JPN CHN PAK INA 勝敗
韓 国 ◎ ○8－2 ○2－1 ○12⑦2 ○11⑧0 ○15⑥0 5勝0敗
チャイニーズ･タイペイ ●2－8 ◎ ○3－1 ○7－0 ○14⑦0 21⑤0 4勝1敗
日 本 ●1－2 ●1－3 ◎ ○12⑦0 ○15⑥0 ○15⑤0 3勝2敗
中 国 ●2⑦12 ●0－7 ●0⑦12 ◎ ○5－0 ○13⑦2 2勝3敗
パキスタン ●0⑧11 ●0⑦14 ●0⑥15 ●0－5 ◎ ○7－1 1勝4敗
インドネシア ●0⑥15 ●0⑤21 ●0⑤15 ●2⑦13 ●1－7 ◎ 0勝5敗
※○数字はコールド回数。
【日本代表メンバー】
位置 背番号 氏名 所属（チーム） 投打
監 督 81 安藤 強 Honda 右右
コーチ 71 棚橋 祐司 王子 右右
〃 91 中島 彰一 新日鐵住金鹿島 右右
〃 61 杉浦 正則 日本生命 右右
投 手 11 山岡 泰輔 東京ガス 右左
〃 14 田嶋 大樹 JR東日本 左左
〃 15 近藤 均 王子 右右
〃 16 近藤 大亮 パナソニック 右右
〃 17 片山 純一 JR東日本 左左
〃 18 酒居 知史 大阪ガス 右右
〃 19 佐竹 功年 トヨタ自動車 右右
〃 20 鮫島 優樹 三菱重工広島 右左
〃 21 阿部 正大 TDK 右右
捕 手 9 足立 祐一 パナソニック 右右
〃 10 木下 拓哉 トヨタ自動車 右右
〃 22 國本 剛志 三菱重工広島 右右
〃 27 中野 滋樹 JR九州 右右
内野手 4 渡邉貴美男 JX-ENEOS 右左
〃 5 川嶋 克弥 Honda熊本 右左
〃 6 多幡 雄一 Honda 右右
〃 7 原田 拓実 日本生命 右左
〃 8 川戸 洋平 Honda 右左
〃 23 中山 悠輝 東京ガス 右右
〃 25 西川 龍馬 王子 右左
外野手 1 藤島 琢哉 JR九州 右右
〃 2 田中 允信 JR九州 右右
〃 3 中村 毅 Honda鈴鹿 右右
〃 26 林 稔幸 富士重工業 右右