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スポーツ新聞から学ぶプロ野球~チャレンジ制度とオリンピック野球篇~

MLBで主流になっている「チャレンジ制度」、2020年に開催される東京五輪での「野球・ソフトボール復活」について、スポーツ新聞から考えていきたい。

2015/08/12

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審判の負担も軽くする「チャレンジ制度」

「チャレンジ制度ってどう思いますか?」

唐突にベースボールチャンネル編集長から、そんなテーマが飛んできた。

MLBで昨シーズンから導入された、審判のジャッジに対して監督がリプレイでの再判定を求める本制度。打者のボール・ストライク以外のすべてのジャッジに拡大して適用する内容で、実際ミスジャッジは激減している。
現在、NPBでは本塁打で外野フェンス際の打球判定に疑義が生じた場合に限り、ビデオ判定を実施。なおリプレイ映像の使用は、12球団の専用球場および、ほっともっとフィールド神戸のみである。

【伊東監督、判定抗議「明らかにミスジャッジ」】
http://www.nikkansports.com/baseball/news/1518673.html
「7回1死一、三塁で代打サブローが投ゴロ。三塁走者の鈴木は捕手山崎のタッチをかいくぐり生還したかに見えたが、アウトの判定。抗議が通らなかった伊東監督は『チャレンジしないと。緊迫した試合で、負けたらえらいこと。明らかにミスジャッジ』と断言。大リーグで採用されているチャレンジ制度の必要性にも触れた」
(日刊スポーツ8月6日)

サヨナラ勝ちした試合後に怒りのコメントを残したロッテ伊東監督は、先月末の12球団監督会議でもチャレンジ制度導入を訴えていた。そりゃあそうだろう。ひとつのミスでクビが飛ぶ勝負の世界。監督や選手は目の前の判定に己の人生を懸けている。対照的に「すべてをリプレイに頼るのは審判員の技術向上に逆行する」と難色を示す審判側。

人間誰しもミスはある。だからこそ、ビデオ判定を要望する現場サイド。そのミスを減らすためにも我々は技術を上げると主張する審判サイド。

ファンとしては「意地を張らずチャレンジ制度導入してください」というのが本音である。審判のミスも勝負の一部、と言われてもミスジャッジが元で負けたほうはもちろん、勝ったほうのチームのファンも後味が悪い。伊東監督の言葉を借りれば、「ジャッジは白黒をつけるのが一番望ましい」のである。しかし、12球団の代表者が集まる実行会議では真逆の意見が多いようだ。

【日本球界、チャレンジ制度追随せず】
http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20140531-1309859.html
日本ハム島田球団代表「最後はストライク、ボールにまで及んでしまうのではないか。審判のミスも含めて野球なのではないか。それが面白みの1つでもあるのではないかと思います」
(日刊スポーツ2014年5月31日)

1年以上前の記事だが、資金を出す側としては、当然考える経費の問題。さらに設備の整っていない地方開催の試合はどうするのか? とてもじゃないが本部で試合映像を集中管理しているMLBの真似はできない。球界をあげて取り組んでいる試合時間短縮の試みとも逆行する(MLBでは両軍監督には1試合でプレーボールから6回までに1度、7回から試合終了までに2度の異議申し立てを主張できる)。

審判は絶対だ。ではなく、審判も人間だ。だからこそ、時に最新技術に頼ってもいいのではないだろうか? 例えば、ペナントレースを左右する大一番が誤審で決まってしまったら、その審判のキャリアも終わってしまう恐れがある。ビデオ判定で白黒ハッキリつければ、一昔前のような威厳はなくなるかもしれないが、同時に審判のプレッシャーもかなり軽減されるだろう。

チャレンジ制度とは審判を貶めるためではなく、審判を守るためにも必要な制度なのである。

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shiro





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