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苦戦の要因 フランシスコ、カステヤーノス……外れ組も目立つ、巨人助っ人陣

結果的に見れば、今季途中から獲得したフランシスコ、カステヤーノスの両外国人選手はここまで期待通りの結果が出ていない。巨人の打線低迷の一つの要因になっている。そんな巨人には過去にも投のミセリ、打のマントなど結果を出せずに日本を去った助っ人がいる。

2015/08/11

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巨人に在籍した過去の外れ助っ人

 その筆頭格と言えるのが2005年に来日したダン・ミセリだろう。
 
05年入団 4試合 0勝2敗 0S 2回2/3 7失点 防御率23.63
 
 長年クローザー不在に悩んだチームの救世主として期待されたが、キャンプで早くも調整不足が露呈。9回表1点リードで登板した開幕戦でいきなり2本塁打を浴びセーブ失敗すると、続く2登板でも炎上。右肩痛や敗戦処理への不満、契約条項を盾に2軍降格を拒んだことなどもあり、4月19日に球団史上最速での解雇に至った。
 相手チームからの「ミセリコール」や「こんなリトルリーグみたいな球場でやっているから」発言、解雇直後に家族と浅草観光といった数々の伝説を残して帰国したミセリ、そのハズレっぷりは失敗の多いジャイアンツの自前外国人の中でもワーストと名高い。
 
 ミセリと同年に獲得したのが前年レッドソックスの世界一に貢献したゲーブ・キャプラーだ。
 05年入団 38試合 打率.153(111-17) 3本 6打点 OPS.478
 
 守備力の強化を狙って契約したものの、送球難に苦しみシーズン中にはセンターからレフトへコンバートされた。打撃でも開幕17打席ノーヒットに陥るなど打率.153と低迷。打撃守備共に日本野球に適応することができず、7月9日腰痛を理由に契約解除を申し出た。後年ボストンの地元紙に「金で日本に行ったのは間違いだった」と語っている。
 
 近年の野手では2011年に獲得したラスティ・ライアルも失敗と名高い。
 
11年入団 33試合 打率.198(96-19) 0本 4打点 OPS.478
 
 前年ダイヤモンドバックスで活躍した実績を買われ三塁のレギュラーとして期待されたものの、攻守ともに結果を残せず。代打で三振後に無断でロッカールームに戻り罰金、ラミレスからアドバイスを受けるも無視しサジを投げられるといった性格面も大きな問題となった。
 
投手最悪の助っ人がミセリなら野手最悪の助っ人は96年に獲得したジェフ・マントだろう。
 
96年入団 10試合 打率.111(27-3) 0本 1打点 OPS.434
 
 前年オリオールズで4打席連続本塁打を放った時のビデオに惚れ込んだジャイアンツが1億5000万円の大金をかけて獲得するも、オープン戦でわずか1安打。シーズンでもその勢いのまま凡打を積み重ね10試合でたった3安打と低迷。5月初旬、渡邊恒夫オーナーの迷言「クスリとマントは逆から読んだらダメなんだ」とともに解雇となった。
 
その他の主なハズレ助っ人
 
ゲーリー・トマソン 167試合 打率.249 20本塁打 55打点(81,82年)
1年目に当時の球団三振記録を塗り替え「トマ損」と揶揄された。2年目に監督とトラブルを起こしシーズン途中で解雇。
 
ジェシー・バーフィールド 104試合 打率.215 26本塁打 53打点(93年)
メジャー通算241発の長打力は見せたが、変化球に脆く127三振で三振王。
 
バート・ミアディッチ 15試合0勝0敗 防御率7.17(05年)
途中解雇のミセリの代役として獲得。球は速かったがノーコンで安定感皆無。
 
ルイス・ゴンザレス 57試合 打率.283 5本塁打 29打点(07,08年)
活躍もあったものの08年5月にドーピング違反が発覚し解雇。
 
エドガルド・アルフォンゾ 21試合 打率.146 2本塁打 4打点(09年)
メジャー通算1532安打。ラミレスの紹介でテスト入団も往年の力は残っていなかった。
 
ブライアン・バニスター 登板なし(11年)
メジャー4年で35勝。ローテーション入り期待も震災で無断帰国、再来日拒否。

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